「金の埋蔵量や市場状況に関する具体的なデータやランキングを知りたい」
「世界的な供給状況や将来の見通しについて理解したうえで投資を始めたい」
このように考えていませんか?
近年、金の歴史的高騰により、世界的に需要が高まっています。
将来を見越して、金の投資に興味が出てきたという人も多いのではないでしょうか。
本記事では、世界の金埋蔵量・年間産出量ランキング・金が本当に枯渇するのかどうかを、最新データとともに解説します。
また、注目されている“次世代の金供給源”についても紹介するため、金投資を始めるか考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事は、金の価格動向に関する情報をお届けすることを目的としており、特定の売買や投資を促すものではありません。
<この記事でわかること>
- 金の産出量・埋蔵量
- 金が枯渇する可能性
- 金の投資方法
現在の金産出量と埋蔵量

これまでに人類が掘り出してきた金は、およそ21万トンにのぼります。これは、オリンピックの競技用プール約4.5杯分に相当する量です。
一方、地中にまだ眠っているとされる金は6.4万トンほどで、プール約1杯分にしかなりません。
現在、世界では毎年約3,000トンの金が採掘されており、このペースが続けば、15〜20年ほどで地中の金は掘り尽くされる可能性があります。
ただし、「埋蔵量」は、地球上にある金の総量ではありません。
あくまで「現在の技術やコスト面から見て、現実的に掘り出せる金の量」を指しています。
技術的に採掘が難しく、コストがかかりすぎて割に合わない場所にある金は、埋蔵量とはみなされていません。
参照:米地質調査所(USGS)「Mineral Commodity Summaries 2025」
金の年間埋蔵量ランキング

2023年の金の埋蔵量ランキング(国別)を以下の表にまとめました。
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順位
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国名
|
埋蔵量(トン)
|
|
1
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オーストラリア
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約12,000
|
|
ロシア
|
約12,000
|
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3
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南アフリカ
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約5,000
|
|
4
|
アメリカ
|
約3,000
|
|
中国
|
約3,000
|
|
6
|
インドネシア
|
約2,600
|
|
7
|
ブラジル
|
約2,400
|
|
8
|
カナダ
|
約2,300
|
|
ペルー
|
約2,300
|
|
10
|
ウズベキスタン
|
約1,800
|
南アフリカはここ数年で金の産出量が減少しているものの、地中に眠る金の量は今もトップクラスに多い国です。
一方、中国は金の生産量で世界トップを維持しているものの、埋蔵量に関しては他国と比べて少なくなってきており、将来的な採掘資源の乏しさが懸念されます。
参照:米地質調査所(USGS)「Mineral Commodity Summaries 2025」
金の年間採掘量ランキング

2023年の金の採掘量ランキング(国別)を以下の表にまとめました。
|
順位
|
国名
|
産出量(トン)
|
|
1
|
中国
|
370
|
|
2
|
オーストラリア
|
310
|
|
2
|
ロシア
|
310
|
|
4
|
カナダ
|
200
|
|
5
|
アメリカ
|
170
|
|
6
|
カザフスタン
|
130
|
|
7
|
メキシコ
|
120
|
|
8
|
インドネシア
|
110
|
|
9
|
ウズベキスタン
|
100
|
|
南アフリカ
|
100
|
2007年に中国が南アフリカを抜いて世界最大の金産出国となって以降、長年にわたりトップを維持しています。
長らく金産出量世界一を誇っていた南アフリカは、国内の政治的混乱や電力供給の不安定さ、鉱山の老朽化といった複合的な要因によって、生産量が年々減少傾向です。
金の産出国ランキングは時代とともに変化しており、技術革新・資源政策・環境問題などの要素が、各国の採掘能力や世界の金供給量に大きな影響を与えています。
参照:米地質調査所(USGS)「Mineral Commodity Summaries 2025」
黄金の国と呼ばれる日本の金事情

日本はかつてマルコ・ポーロに「黄金の国ジパング」と称された歴史を持ちます。
ここでは、日本の金事情について、以下の2点を見ていきましょう。
それぞれ解説します。
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金の埋蔵量
日本では、金の採掘は奈良時代から行われています。
特に江戸時代の佐渡金山は、世界の金産出量の約10%を担うほどの規模を誇っており、世界有数の産出国として知られていました。
しかし、長年の採掘により資源は枯渇しつつあり、採掘コストも上昇したことから、多くの鉱山はすでに操業を終了しています。
現在、日本国内で商業的に金の採掘が行われているのは、鹿児島県にある菱刈鉱山のみです。
菱刈鉱山には、およそ150トンの金が残っていると見込まれています。
金の採掘量
日本における金の年間採掘量は少なく、商業採掘が行われている鹿児島県の菱刈鉱山では、年間におよそ6トンの金が産出されています。
菱刈鉱山は1985年に操業を開始して以降、40年にも満たない期間で累計約260トンの金を掘り出してきました。
菱刈鉱山で採れる金鉱石は、鉱石の質の高さで知られており、1トンあたり平均して約20グラムの金が含まれています。
これは世界の一般的な鉱山の平均である3〜5グラムと比べて、はるかに上回る含有量です。
今後、金が枯渇する可能性はあるのか

金は地球に限られた資源であるため、新たに採掘できる量には限界があります。
現在の年間採掘ペース(約3,000トン)が続けば、今後15〜20年ほどで採算の取れる埋蔵量が尽きると言われているのです。
今後、採掘技術の向上や金の価格が上がれば、コスト面で難しかった鉱石からの金の回収や都市鉱山のリサイクルが一段と進むと考えられます。
近い将来では、リサイクルによる金の供給が中心になっていくと見込まれています。
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将来的に実現する?金の採掘方法

現在の採掘ペースでは15〜20年ほどで金は枯渇するでしょう。
そこで、新たな金の産出方法として、以下の5つが注目されています。
- 都市鉱山|リサイクルから回収
- 海水から採取
- 海底熱水鉱床から採取
- 下水汚泥から採取
- 宇宙からの採掘
ひとつずつ紹介します。
都市鉱山|リサイクルから回収
近年、「都市鉱山」と呼ばれる電子機器からの金の回収が、新たな資源供給の手段として注目されています。
都市鉱山とは、不要になったスマートフォンやパソコンなどの内部に含まれる金や貴金属のことです。
金鉱石1トンから得られる金は約5グラムですが、廃棄された携帯電話1トンからは150グラム以上の金を取り出せるとも言われています。
2024年にはリサイクルで、約1,300トンもの金が再利用されました。
都市鉱山は、環境への影響が小さく、限られた資源を有効に活用する持続可能な取り組みとして、今後ますます期待が高まっています。
海水から採取
海水にもごくわずかに金が含まれています。
1トンあたり平均で0.032~0.049ミリグラムほどの金が含まれているとされますが、現時点では回収しても採算が合いません。
しかし、地球上の海水に金が含まれていると考えれば、総量は非常に大きなものになります。
将来的に技術が進化すれば、新たな金の資源として期待される可能性があるのです。
海底熱水鉱床から採取
海の底には、金やレアメタルを含んだ高温の水が噴き出す「海底熱水鉱床」と呼ばれる場所があります。
日本でも2015年、伊豆諸島の青ヶ島近海でこうした鉱床が発見され、金を回収するための実験が行われました。
ただし、採取には莫大なコストがかかるため、商業的には実用化されていません。
また、似たような仕組みとして温泉からの金の採取も検討されています。
下水汚泥から採取
日常で使われる洗剤や食べ物、さらには工場から排出される水にも、微量の金が含まれていることがわかっています。
「下水汚泥」は、金の新しい供給源として注目されているのです。
たとえばスイスでは、全国の下水処理場に流れ込む金の量が年間43キログラムにものぼると報告されました。
日本でも、横浜市が工場排水由来の汚泥を売却するなど、実用化に向けた取り組みが始まっています。
参照:日本経済新聞「横浜市、工場排水汚泥を販売 貴金属を含有」
宇宙からの採掘
宇宙からの金採取は、将来的な資源確保の新たな手段として注目を集めています。
火星と木星の間に広がる小惑星帯には、金・プラチナ・ロジウム・イリジウムなどの貴金属が豊富に含まれていると考えられています。
NASAの試算によれば、すべての人に1億ドルを分配できるほどです。
アメリカの民間宇宙開発企業「ARCA Space」は、小惑星採掘プログラム(AMi)を立ち上げ、2027年に初の採掘ミッションを計画しています。
資産価値の高い金の魅力と価格推移

近年、注目されている金価格の推移と特徴を見ていきましょう。
- 資産価値が安定している
- コロナショック以降に価格が高騰している
- 金の価格は今後も上昇すると予測されている
ひとつずつ解説します。
資産価値が安定している
金は、地球上に存在している量が限られているため、希少性が高まるとされています。
また、金は自然に劣化したり消滅したりすることがありません。
株式や債券のように、国や企業が破綻することで無価値になるリスクがないため、安全資産として人気を集めています。
世界共通で通用する価値を持つことから、インフレによる貨幣価値の目減り時や信用不安が高まるデフレ時にも、価値を保全する手段として機能するのです。
金は短期間の値動きに一喜一憂するのではなく、10~20年先を見据えた長期的な資産保全の手段として、安定性が高く評価されています。
コロナショック以降に価格が高騰している
金は「有事の金」と呼ばれるように、経済や世界情勢が不安定な状況に強い資産であり、2020年のコロナショック以降、急激な高騰が見られます。
近年の著しい価格高騰には、いくつかの要因が複合的に絡み合っており、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化なども、理由として挙げられます。
また、世界的なインフレの進行に対し、価値の目減りを防ぐインフレヘッジとしての金の需要も価格上昇に寄与しているのです。
継続的な金の需要増から、金市場の価格を構造的に押し上げています。
2025年11月13日時点の金価格は、1グラムあたり23,000円を超えており、歴史的な高値で推移しています。
金の価格は今後も上昇すると予測されている
長期的に見ると、金の価値は今後も高まっていく可能性が高いと考えられています。
根拠は、天然の金鉱脈から採掘できる金の量には限りがあり、希少価値が年々上昇している点です。
単純計算で、現在のペースで採掘し続けた場合、現在の埋蔵量はあと15~20年程度で尽きてしまうと試算されています。
ただし、「埋蔵量」は現在の技術や経済条件で採掘できる量であり、価格が高騰したり技術が進歩したりすれば、採算が取れるようになる可能性もあるでしょう。
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金投資の主な方法とメリット・デメリット

金の高騰により、金投資に興味を持つ人が増加傾向です。
しかし、投資方法によってリスクやリターンが大きく異なり、初心者にはどれを始めたらいいのかわからない場合もあるでしょう。
金の主な投資方法は以下の通りです。
- 純金積立
- 金ETF
- 現物購入
- 先物取引
- 金投資信託
ひとつずつ見ていきましょう。
※本記事は、金の価格動向に関する情報をお届けすることを目的としており、特定の売買や投資を促すものではありません。
純金積立
純金積立は、毎月一定の金額で金を購入していくドルコスト平均法を活用した投資方法です。
金を購入する際に重量(グラム)を指定するのではなく、毎月任意の金額を設定して積み立てます。
月々1,000~3,000円程度の少額から無理なく長期的な積み立てが可能な点が特徴で、初めて金投資をする方にもおすすめです。
積み立てた金は、必要に応じて現物での受け取りや金銭で返還を受けられます。
運営会社によって手数料や年会費が異なる点に注意が必要です。
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メリット
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デメリット
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・少額から始められる
・ドルコスト平均法でリスク分散
・長期投資に向く
・現物受取も可能
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・手数料や年会費が運営会社によって異なる
・短期売買には不向き
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金ETF
金ETF(上場投資信託)は、日本や世界の金価格との連動を目指して設計された投資信託証券に投資する方法です。
少額から投資可能で価格の透明性や流動性が高いことで人気があります。
ただし、ETFは運用額に乗じて信託報酬(運用コスト)が継続的にかかるため、保有金額と同様に信託報酬が増加し、長期運用においては費用が必要です。
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メリット
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デメリット
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・少額投資が可能
・市場で売買でき流動性が高い
・価格の透明性がある
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・信託報酬が継続的にかかる
・長期保有ではコストが利益を圧迫
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現物購入
現物購入とは、宝飾品・金地金(インゴット)・金貨などの実物を直接購入し、所有する投資方法です。
実物を所有する安心感を得られる点が特徴で、手元に現物があるため、満足感が得られやすく、現金に困ったときにはすぐに売却できます。
ただし、実物を所有するため、保管場所や盗難リスクについて考慮しなくてはなりません。
また、購入時や売却時の手続きや手数料についても、事前に確認しておく必要があります。
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メリット
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デメリット
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・実物を所有する安心感
・保有資産として実感しやすい
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・保管場所や盗難リスクがある
・保管コストや手数料が発生
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先物取引
先物取引は、取引の日程をあらかじめ決められた価格で売買することを約束する取引です。
証拠金を差し入れることでレバレッジを活用した取引や売り注文を利用することで、相場が下落する局面においても利益を得られる点がメリットとして挙げられます。
ただし、価格のボラティリティ(変動性)が高く、急激な価格変動によって証拠金を失うリスクがあるため、上級者向けの投資方法と言えるでしょう。
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メリット
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デメリット
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・少ない資金でも大きな取引が可能
・下落相場でも利益を狙える
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・価格変動が大きくリスクも高い
・証拠金を失う可能性がある
・上級者向け
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金投資信託
金投資信託とは、金の価格に連動する金融商品を通じて金に投資する方法を総称したものです。具体的には、金ETFや純金積立などがこれに含まれます。
投資信託の大きなメリットは、実際に金の現物を持たなくても投資できる点です。
自宅で保管する必要がなく、盗難などのリスクを避けられ手間もかかりません。
金ETFや投資信託には「信託報酬」と呼ばれる運用コストが継続的に発生します。
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メリット
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デメリット
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・現物を保管する必要がない
・盗難リスクがない
・間接的に金価格に連動した投資ができる
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・信託報酬や手数料が継続的に発生
・元本割れのリスクあり
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金投資におすすめな人の特徴

金投資をおすすめできる人は以下の通りです。
- 長期的な資産形成をしたい人
- 安定した資産に投資したい人
- 分散投資したい人
順番に解説します。
長期的な資産形成をしたい人
金投資は短期間で大きな利益を狙うのではなく、時間をかけてじっくりと育てていくのに適した投資です。
価格の変動はあるものの、長期的に見ると安定した価値を保ちやすく、インフレや通貨の価値下落にも強いという特性があります。
将来のために資産をコツコツ積み立てたい人や退職後の資金準備をしたい人など、長期目線で資産形成を考える人にとっては相性の良い投資方法といえるでしょう。
安定した資産に投資したい人
株式や暗号資産のように急激な値動きをする資産に不安を感じる人にとって、金投資はおすすめです。
「守りの資産」として知られており、経済不安や世界情勢の変化があっても、価値を維持しやすいため、資産全体のリスクを抑える手段となります。
景気が悪化したときは他の資産が値下がりする傾向ですが、金の価格は上昇するケースが多いため、安全性を重視する人にとっては安心できる投資方法です。
分散投資したい人
ひとつの投資先に集中させるのはリスクが大きいため、資産を分散しておくのは投資家にとって鉄則です。
金は株式や不動産と異なる値動きをするため、ポートフォリオに組み込むことで全体のリスクを抑える効果が期待できます。
たとえば、株式市場が不調のときでも、金が堅調な値動きを見せることも多く、資産全体の安定性を高める役割を果たします。
リスクを分散しながら、安定的に資産を増やしていきたいと考える人にとって、有効な選択肢となるでしょう。
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金投資資金を準備したいなら『買取大吉』がおすすめ

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金は枯渇する可能性がある|投資を始めるなら早めに行動しよう

金は世界中で毎年3,000トン以上採掘されていますが、確認されている埋蔵量は約5万トンしかなく、このままでは約20年で枯渇すると予測されています。
しかし、都市鉱山やリサイクル技術の進化により、新たな金の産出が生まれる見込みです。
金は希少性が高く、インフレや経済不安にも強い「安全資産」としての魅力があり、長期の資産保全に適しています。
金投資を始めるなら、『買取大吉』で不要品を売却して投資資金を準備するのがおすすめです。
金の価値がさらに高まる前に、確実に行動しておきましょう。
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