「純金積立は損をしないの?」
「純金積立にはどんなデメリットがあるの?」
このように考えていませんか?
金は昔から「守りの資産」として人気があります。
なかでも、純金積立は少額から始められ、リスクが少なく、初心者にもおすすめの投資方法です。
しかし、デメリットを正しく理解しないと、せっかく価値が上がっても手元に残る利益が減ってしまうこともあります。
この記事では、純金積立を始める前に知っておきたいデメリットや過去20年間で金の価値がどのように変化したのかを解説します。
ご自身の資産運用に金を取り入れるべきか判断する材料を増やすために、ぜひ参考にしてみてください。
純金積立のデメリット5選

純金積立のデメリットは、以下の5つが挙げられます。
- 手数料が発生する
- インカムゲインが得られない
- 短期間で大きな利益が出しにくい
- リアルタイムで取引ができない
- 運営会社が倒産するリスクがある
それぞれ詳しく見てみましょう。
手数料が発生する
純金積立は、一般的に買付手数料や年会費といった手数料が発生します。
例えば、運営会社によって異なりますが、買付手数料は1.65〜2.5%がかかることが多い傾向です。
毎月1万円を積み立てる場合、毎回165〜250円の手数料がかかります。
1回の手数料は高く感じないかもしれませんが、長期間投資をしているとそれなりの金額になるため、注意が必要です。
運営会社を選ぶ際には、手数料が安い運営会社を選ぶといいでしょう。
インカムゲインが得られない
純金積立では配当金や利息といったインカムゲインは一切得られません。
株式投資では配当金が受け取れ、銀行預金であれば利息が得られることがほとんどです。
そのため、インカムゲインを目的とする場合は、株や投資信託などを検討する方がいいでしょう。
短期間で大きな利益が出しにくい
純金積立は、短期間で大きな利益が出しにくい投資方法です。
金は「守りの資産」と呼ばれるように、株式市場のような急激な高騰は稀で、比較的穏やかに価格が変動する傾向があります。
これは資産を安定させるメリットがある一方で、短期的に大きな利益を追求するのには向いていないといえるでしょう。
短期で大きな利益を出すことを考えず、まずは中長期の積立を前提として行うのがおすすめです。
リアルタイムで取引ができない
純金積立は、基本的にリアルタイムでの取引には対応していません。
そのため、金価格が急に上がってもすぐに売って利益を出すことは困難です。
金価格が急に安くなっても、毎月決まった日に自動で買い付けるのが基本であるため、任意の日に追加購入することは原則できません。
短期的な価格の動きを見て売買するような運用には向いていないところが、株などの投資とは違う部分です。
運営会社が倒産するリスクがある
運営会社が倒産するリスクはゼロではありません。
万が一の場合に、預けている金がどのように保管されているのかを知っておくことが大切です。
純金積立の金の保管方法は以下の2種類があります。
保管方法
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内容
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倒産時のリスク
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消費寄託
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預けた金の所有権は運営会社に移り、運営会社が自由に使える状態。
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運営会社が倒産した場合、金は会社の資産とみなされるため、契約者への返還が難しくなる可能性があります。
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混合寄託
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預けた金は、運営会社の資産とは別に管理されます。金の所有権は契約者にある。
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万が一、会社が倒産しても、契約者の金は保護され、返還される可能性が高くなります。
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上記のように、消費寄託である場合は金の所有権が運営会社にあります。
もし運営会社が倒産した場合に、これまで積み立てた金が取り戻せないリスクがあるため、注意が必要です。
ただし、混合寄託であれば、別途保管料が必要となります。
それぞれの特徴を把握して、運営会社を選びましょう。
純金積立のメリット3選

純金積立のデメリットを紹介しましたが、もちろんメリットも存在します。
純金積立のメリットは、以下の3つです。
- 少額から始められる
- 価値が安定している
- 自分で管理する必要がない
それぞれ解説していきます。
少額から始められる
純金積立は他の投資などと違い、少額から積立が可能です。
毎月1,000円程度から積立が始められます。
そのため、初めて投資をする方やまとまった資金がない方にとって、始めやすい投資だと言えるでしょう。
価格が安定している
金はインフレの影響を受けにくく価格変動が少ないため、ポートフォリオ全体のリスクを安定させる効果が期待できます。
また、ドルコスト平均法によって価格変動によるリスクの軽減が可能です。
自分で管理する必要がない
純金積立は、運営会社が金を管理する仕組みです。
前述でも紹介しましたが、金の保管方法には2種類あります。
購入した金を運営会社が管理してくれるため、ご自身で金庫を用意したり、盗難や紛失を心配したりする必要がありません。
自宅での現物保管につきもののリスクがないのは、大きなメリットと言えるでしょう。
純金積立は儲かった?過去20年の価値変化と重要な視点

純金積立について、デメリットとメリットは分かったけれど、実際に純金積立を検討する際、「儲かるのか?」という疑問が出てきます。
長期的な投資である純金積立が、過去20年間でどれほど資産を増やしてきたのか、具体的な数字とともに見ていきましょう。
- 過去20年で金の価値はどう変わったか?
- 20年前に始めた1万円積立、今売るといくら?
- 今後の金の価格を左右する要素
過去の価格変動が、これまでと同じように動くことを保証するわけではありません。
しかし、金の価格を動かす重要な視点を理解することで、より賢明な投資判断ができるようになります。
過去20年で金の価値はどう変わったのか?
過去20年の金の価格変動を振り返ると、目覚ましい変化を遂げているのがわかります。
以下に過去20年の価格変動の平均価格を、グラフにしたので見ていきましょう。

参照:田中貴金属「金価格推移」
過去20年間で約9倍近くまで価格が上がっており、長期的に見ると金の価値は増加していることがわかります。
スマートフォンやパソコンといった私たちの暮らしに欠かせない製品にも金が使われており、今後も需要は高まってくるでしょう。
20年前に始めた1万円積立、今売るといくら?
もし2004年12月に純金積立を始め、毎月1万円を積み立てていた場合、2024年12月までの20年間で総積立金額は240万円になります。
この期間、金の価格は上昇してドルコスト平均法の効果と相まって、購入できた金の総量はかなりの量です。
具体的な試算としては、手数料や税金を考慮しない単純計算でも、2024年12月時点の金価格に換算すると評価額は650万円から800万円程度に達するでしょう。
これは、元本の2.5倍から3倍以上の利益に相当します。
今後の金の価格を左右する要素

金の価格は、さまざまな要因によって変動します。
純金積立を続ける上で、これらの動向に目を向けることは非常に大切です。
世界経済の動向
世界経済が不安定になったり、景気後退の懸念が高まったりすると、投資家はリスクの高い株式などから安全な金に資金を移す傾向にあります。
これにより、需要が増すことで、金の価格は上昇すると考えられるでしょう。
逆に、世界経済が好調でリスクオンのムードが高まると、金への需要が低下する可能性があります。
インフレの懸念
金はインフレに強い資産と言われています。
インフレによって物価が上がると、相対的に現金の価値は下がってしまうでしょう。
だからこそ、インフレ下では資産価値が減少しにくい金などの実物資産への需要が高まる傾向が見られます。
金利が下がる
金利が低下すると、預金など金利で資産を増やすのが困難です。
金は利息を生まないため、金利が低い環境では、金利収入が得られる他の金融商品の魅力が薄れます。
これにより相対的に金の魅力が高まり、金に対する需要が高まり、価格が上がる傾向にあるでしょう。
純金積立に向いている人

純金積立は、すべての人に適した投資方法というわけではありません。
しかし、状況や目的によっては、非常に有効な資産形成手段となり得ます。
純金投資に向いている人の特徴は以下のとおりです。
- 無理のない範囲でコツコツと続けたい方
- リスクヘッジとして金の特性を活かしたい
それぞれ詳しく紹介します。
無理のない範囲でコツコツと続けたい方
少額から気軽に投資を始めたい方にとって、純金積立は魅力的な選択肢です。
多くの運営会社では月々1,000円という少額から積立を始められ、まとまった資金がなくても資産運用をスタートできます。
これは、投資初心者の方や、無理のない範囲でコツコツと続けたい方にとって大きなメリットとなるでしょう。
リスクヘッジとして金の特性を活かしたい
リスクヘッジとして、分散投資を考えている方にも純金積立はおすすめです。
金は株式や債券といった他の金融商品とは異なる値動きをする傾向にあります。
世界経済やインフレが懸念される際でも、その価値が保たれやすい「安全資産」としての特性を発揮します。
そのため、ポートフォリオの一部に金を取り入れることで、全体の資産リスクを軽減し、安定した運用を目指すことが可能です。
すでに株式や投資信託を運用している方が、リスクヘッジとして金の特性を活かしたいと考える場合に、純金積立は非常に有効な手段の一つとなります。
純金積立のよくある質問

純金積立でよくある質問についてまとめました。
Q.純金積立とはどんな仕組み?
Q.「純金積立はやめとけ」といわれる理由は?
Q.おすすめの証券会社は?
ひとつずつ回答していきます。
Q.純金積立とはどんな仕組み?
A.純金積立は、毎月一定の金額や決まった量の金を積み立てていく投資方法です。
主な積立方法は、以下の2種類あります。
一つは「定額積立」で、毎月1,000円のように決まった金額で金を買い付けます。
この方法だと、金価格が高い時は少なく、安い時には多く金を購入できる「ドルコスト平均法」の恩恵を受けられます。
これにより購入単価が平準化され、長期的なリスクを抑えられるのが特徴です。
もう一つは「定量積立」で、毎月1グラムや3グラムのように決まった量の金を購入します。
この場合、金の価格に応じて毎月の支払額が変わります。
購入した金は、専門の会社が厳重に保管してくれますので、盗難や紛失の心配がありません。
Q.「純金積立はやめとけ」といわれる理由は?
A.「純金積立はやめとけ」といった声を聞くことがありますが、これにはいくつかの理由があります。
まず、純金積立は手数料がかかる点が挙げられるでしょう。
買付手数料や保管料、スプレッドなどのコストが発生するため、利益が減ってしまう可能性があります。
次に金を保有していても配当金や利息といったインカムゲインは一切発生しません。
そのため、利益を出すには金価格が購入時よりも値上がりするのを待つしかありません。
金価格は変動するため、短期間で大きな利益を出すのは困難です。
価格が下落すれば元本割れのリスクもありますし、株のようにリアルタイムで売買できないため、急な価格変動に対応しにくい点もデメリットと感じる方もいるでしょう。
これらのデメリットを理解した上で始めることが大切です。
Q.おすすめの証券会社は?
A.純金積立を取り扱う会社はいくつかありますが、選ぶ際のポイントを理解してご自身に合ったところを見つけることが重要になります。
運営会社を選ぶポイントは、以下のとおりです。
ポイント
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確認しておくべき点
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手数料の種類と価格
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買付手数料・保管料・スプレッドなどのトータルでかかるコストを比較しましょう。ネット証券の中には手数料が比較的安いところもあります。
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最低積立金額
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月々1,000円から始められる会社もあれば、数千円からの会社もあります。
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会社の信頼性と実績
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長年の運営実績や大手であるかどうかも、安心して任せられるかどうかの大切な要素です。
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預けている金の保全
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万が一、運営会社が倒産した場合に、預けている金がどのように保護されるかを確認しましょう。特定保管や混合寄託など、保管方法によって返還のされ方が異なります。
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運営会社を選ぶ際は、これらのポイントを意識して選んでみるといいでしょう。
おすすめの運営会社を一覧にしているので、参考にしてください。
運営会社
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特徴
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田中貴金属工業
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国内の金価格の基準とされるほど信頼性が高く、老舗の地金商です。
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楽天証券
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ネット証券ならではの手数料の安さが魅力です。楽天ポイントで積立ができるなど、利便性も高いといえるでしょう。
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SBI証券
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手数料が低めに設定されているネット証券です。Tポイントを使って投資ができるなど、ポイント連携サービスが充実しています。
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複数の会社を比較検討して、ご自身の投資スタイルに合った会社を選ぶことをおすすめします。
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純金積立は、少額から始められる資産形成の手段として、注目されています。
少額とはいえ、生活費を切り詰めて始めてしまい、家計のバランスを崩すと継続が難しくなることもあるでしょう。
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不用品の売却で得たお金を、無理なく純金積立に回せば、生活に負担をかけずに将来の資産形成を始められます。
まとめ:純金積立のデメリットを知ってから始めよう

純金積立には、手数料がかかる・インカムゲインがない・大きな利益が出しにくいなど、いくつかのデメリットが存在します。
しかし、それらのリスクを理解し、適切な知識を身につければ効果的なリスクヘッジが可能です。
純金積立のメリットも踏まえ、資産状況や投資目標に合わせて賢く判断しましょう。
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