「刻印がない金は偽物?」
「自分で本物の金を見分ける方法はある?」
このように考えていませんか?
所持している金製品に刻印がなければ、「偽物」と決めつけてしまいがちです。
しかし、刻印がなくても本物の金であるケースは少なくありません。
本記事では、刻印の有無に関係なく金の真贋を見極める方法をはじめ、見分け方や注意点を紹介します。
自宅で試せるチェック方法から、偽物によくある特徴も紹介するため、金の売却を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事でわかること>
- 本物の金の見分け方
- 偽物の金の特徴
- 金製品の刻印が打たれる場所
【刻印なし】本物の金の見分け方

金製品のなかには、刻印がなく本物かどうかわからないものがあります。
ここでは、本物の金の見分け方を見ていきましょう。
- 危険!自分で試すべきではない見分け方
- 自宅でできる安全な見分け方
- 不正確・非推奨な見分け方
- 最も確実なのはプロによる鑑定
ひとつずつ紹介します。
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危険!自分で試すべきではない見分け方
まずは、自分で試すべきではない試金石を使った方法を紹介します。
試金石とは、金の真贋や純度を調べるために使われる、黒くて硬い石のことです。
金属を試金石にこすりつけた際の感触や石の表面に残る色の違いから、本物かどうかを見極められます。
たとえば純度の高い金であれば、こすったときに柔らかく滑らかな手触りがあり、石に残る跡も濃い黄色になります。
一方で、別の金属であれば硬さを感じやすく、色合いもくすんで見えるでしょう。
また、金メッキ製品の場合は、表面の金が削れて下地の金属が見えてくるため、偽物であることがわかります。
ただし、厚みのあるメッキや二重構造になっている製品の場合は、見分けがつきにくいケースもあるため注意が必要です。
試金石を使うと金製品に傷がついてしまい、価値が下がるおそれがあるため、おすすめできない方法です。
自宅でできる安全な見分け方
金の真贋は自宅でも見分けることが可能です。
自宅でできる金の見分け方には、以下の方法があります。
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判別方法
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解説
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注意点
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磁石を近づける
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金は磁石に反応しない非磁性金属のため、引き寄せられなければ本物の可能性が高くなります。
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K18やK14などの合金は割り金に磁性金属が含まれていることもあり、磁石に反応することがあります。判定材料のひとつとして参考程度に留めましょう。
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見た目で判断する
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純金(K24)は赤みを帯びた山吹色で、やわらかく落ち着いた光沢があります。偽物は不自然な黄色やテカリが強い傾向です。
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見た目だけでの判断は難しく、精巧な偽物も存在します。あくまで目安として考えましょう。
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比重を測る
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金の比重は約19.32g/cm³です。水中での重さを測って比重を計算する簡易的な方法があります。
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中空構造や宝石付きの製品には正確に測定できず、タングステンなど比重が似ている偽物もあるため、単独では断定できません。
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剥がれや変色確認
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純金は酸化しにくく、変色や錆が起きにくいのが特徴です。金メッキは使用により剥がれ、下地の金属が見えることがあります。
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K18やK14などの金合金では、割り金によって一部変色することがあります。
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不正確・非推奨な見分け方
以下の方法でも、金の真贋を見抜ける場合があります。
しかし、熟練した経験や感覚に頼ることになるため、推奨できません。
推奨できない金のチェック方法一覧
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判別方法
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特徴
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注意点
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手触り・柔らかさで確認
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金は柔らかく滑らかな手触りが特徴です。特に純金(K24)は変形しやすく、K18などの合金もメッキに比べれば柔らかく感じることがあります。
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手で押したり曲げたりする行為は、製品に傷や変形を与える可能性があります。資産価値を損なうリスクがあるためおすすめできません。
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匂いで判断
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純金は基本的に無臭です。メッキ製品には独特な塗料のような匂いがある場合もあります。
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匂いの有無は個人の嗅覚に依存するため主観的かつ不正確です。精巧に作られた偽物では判断が困難になります。
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音で判断
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純度の高い金は叩いたときに「キーン」と高く澄んだ音が響く傾向があります。偽物は音が鈍く、すぐに消えることが多い傾向です。
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確認のために叩くと、金製品が凹んだり傷がついたりする恐れがあり、鑑定前に価値を落とすリスクがあります。使用する際は強く叩かず、軽く弾く程度に留める必要があります。
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最も確実なのはプロによる鑑定
最も確実に金の有無を見分けるには、鑑定のプロに依頼するのが安心です。
プロによる鑑定は、以下の方法で真贋を見極めています。
プロによる金のチェック方法
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方法
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特徴
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注意点
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熱伝導率の確認
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金は熱伝導性が高く、手のひらに乗せるとすぐに体温に近い温度に温まります。本物は冷たさを感じにくいのが特徴です。
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感覚的な判断に頼るため個人差がある。室温や手の温度に影響されるため精度は低めです。
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X線分析(XRF)
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蛍光X線を使って金属の成分を正確に分析する方法です。タングステンなど比重が金に近い偽物も判別可能になります。
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専門的な機器が必要です。個人では基本的に利用できません。
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専門業者による査定
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プロの鑑定士が目視・比重・試金石・X線などを駆使して正確に鑑定します。製品の状態に関係なく、含有金量に基づいた正確な価値を算出できる。
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信頼できる店舗を選ぶ必要がある。事前に予約や持ち込みが必要な場合もあります。
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金の偽物の特徴

市場に流通している金のなかには、多くの偽物が紛れ込んでいます。
偽物の金には以下の特徴があります。
- 金メッキ加工が施されている
- パーツに金以外を使用している
- 金の純度を偽っている
順番に見ていきましょう。
金メッキ加工が施されている
金メッキが施された製品は、銅・真鍮・鉄などの安価な金属の表面に薄い金の膜をコーティングしたものです。
見た目は本物によく似ていますが、使っているうちに金の層が擦れて剥がれ、なかの金属が露出してくるケースがよく見られます。
また、黒ずみ・銀色・茶色などの変色が現れることもあるでしょう。また、金メッキ製品は中身が軽い金属でできているため、実際に手に取ると不自然な重さに感じることもあります。
パーツに金以外を使用している
一見するとすべて金で作られているように見える製品でも、一部のパーツだけが金ではないケースがあります。
特に、ネックレスの留め具(クラスプ)や接続部分の金具(マルカン)など、小さく目立たない部分に別の金属が使われていることが多く、購入者が気づきにくいのが特徴です。
全体が金でできていると思っていても、実際には一部だけが金製ということで価値が大きく下がってしまうケースがあります。
外見では区別がつかないことも多く、細かな部分まで確認しないと見抜くのは難しいでしょう。
金の純度を偽っている
金製品の偽物のなかには、実際の純度を偽って高く見せかけるものも多く出回っています。
たとえば、本当はK14(14金)なのにK18(18金)と刻印されていたり、純金ではないにもかかわらず「K24」と表示されていたりするケースです。
また、「18K」のように数字の後にKがつく(アトK)の刻印は、純度が刻印の数値に満たない、あるいは偽物の可能性があるものを指す通称です。表記よりも純度が低い傾向にあるため注意しましょう。
アトKの刻印は、海外製の金製品に多い傾向です。
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金に刻印がある理由

金は古くから価値ある金属として扱われてきた一方で、偽物も数多く作られてきました。
そのため、外観だけでは判断できない品質や純度を明確に示す役割として、刻印が大きな意味を持っています。
刻印が打たれる理由は以下の通りです。
- 金の純度を表すため
- 金のカラーを示すため
- メッキ加工を表すため
- ブランドを表すため
- 品質保証するため
順番に解説します。
金の純度を表すため
刻印の最も基本的な役割は、金の含有量を示すことです。
金の価値は純度によって大きく変わるため、刻印を見ることで正確な品位が分かるようになっています。
「K24」「K18」のような24分率で示す表記のほか、「999」「750」といった1,000分率の数字で表されることもあります。
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金のカラーを示すため
金製品のなかには他の金属を混ぜて色味を調整した、カラーゴールドがあります。
たとえば、「K18WG」の表記であれば、K18の金純度と「WG(ホワイトゴールド)」を指す刻印です。
他にも、「YG」はイエローゴールド、「PG」はピンクゴールドなど、色の種類がアルファベットで表され、素材の特徴を把握しやすくなっています。
メッキ加工を表すため
刻印には、メッキや金張り加工が施された製品を見分ける役割もあります。
見た目が似ていても価格や耐久性は大きく違うため、誤解を避けるために刻印が用いられるのです。
金メッキや金張りには「GP」「GEP」「GF」といった表記がつき、「K18GF」刻印なら18金の金張りを意味します。
ブランドを表すため
ジュエリーには、製造したブランドや作家名を示す刻印が入っていることも少なくありません。
これは、金製品がどこで作られたのかを証明する「ブランドのサイン」であり、価値を裏付ける要素にもなります。
たとえばティファニーなら「TIFFANY&Co.」、ヴァンクリーフ&アーペルなら「VCA」といった刻印が有名です。
品質保証するため
金製品には、第三者による品質保証を示す「ホールマーク」が刻まれている場合があります。
日本のホールマークは造幣局の検査によって一定の純度基準を満たした証であり、日の丸とひし形の中に純度を表す数字を組み合わせた刻印が特徴です。
これは、信頼性が高い製品であることを示す証明書のような役割を果たします。
ただし、日本ではホールマークの刻印は任意で、刻印がなくても金としての価値に問題はありません。
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金製品に刻印が打たれる主な位置

金製品に刻まれた刻印は、インゴットや金貨のような資産性の高いアイテムでは、視認性を重視して表面の見やすい場所に施されているのが一般的です。
一方、ジュエリーやアクセサリーの場合は、見た目やデザインへの配慮から、目立たない箇所にさりげなく刻まれていることが多い傾向にあります。
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アイテム名
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刻印が見られる主な箇所
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指輪 / リング
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内側の円周部分に小さく刻まれていることが多い傾向です。
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ブレスレット
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留め具や取り付けられている小さなプレート部分に記されている場合があります。
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バングル
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内側や側面の目立ちにくい位置に施されていることが一般的です。
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ネックレス
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クラスプ部分や装飾されたプレートなどに刻印が入っていることが多い傾向です。
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ペンダントトップ
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裏側や側面、チェーンを通すためのカン部分に表示されているケースがあります。
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イヤリング
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ネジやクリップの内側に小さく刻まれているケースが多く見られます。
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ピアス
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キャッチ部分や本体の裏面に細かく刻まれていることが多い傾向です。
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ブローチ
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裏側や側面、ピンの部分など目立たない箇所に刻印が施されることが多くあります。
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時計
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裏蓋、または裏蓋を開けた内側に刻印が存在する場合があります。
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小さな刻印は見逃しやすいため、細部まで丁寧にチェックするようにしましょう。
金の価格が高騰中!売却するなら今がチャンス

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『買取大吉』で金を売却する3つの方法

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【Q&A】金の刻印についてよくある質問

金の刻印についてよくある質問は以下の通りです。
Q.金には必ず刻印がありますか?
Q.刻印がないと価値は下がりますか?
それぞれ回答します。
Q.金には必ず刻印がありますか?
A.いいえ、金に刻印を入れることは義務付けられていません。
日本では法律上、金製品への刻印が必須とされておらず、刻印がなくても違法に作られたものとは限らないのが現状です。
国内では、製造者やブランドの判断によって省略されることもあり、刻印なしの製品も日常的に流通しています。
一方、フランスなどの一部の国では、刻印の義務が法律で定められています。
Q.刻印がないと価値は下がりますか?
A.金製品に刻印がない場合でも、金の価値が下がるわけではありません。
アンティークジュエリーや古い金製品のなかには、もともと刻印が施されていないものもあります。
また、長年の使用によって刻印が摩耗し、ほとんど確認できない状態になっているケースも少なくありません。
刻印がなくても金の真贋は確認できる

金の価値は刻印の有無だけで判断されるものではありません。
確かに刻印があれば純度や素材をある程度判断できますが、日本では義務がないため、刻印がなくても本物である可能性は十分にあります。
見分け方には、磁石による反応・比重チェック・変色や剥がれの有無などがあります。
しかし、見た目や手触りだけでは精巧な偽物を見破るのは難しいのが現実です。
『買取大吉』では刻印のない金製品も、正確な鑑定で適正な価値を見極め、納得のいく査定額を提示しています。
金相場が高騰している今こそ、売却のチャンスです。刻印の有無にかかわらず、一度プロの査定を受けてみることをおすすめします。
どんなお品物でも、どんな状態でも喜んで査定させていただきます。他社様で断られた物もがんばってお買取致します。こちらに載っていないものでもお気軽にお持ちください。