「サンローランとイヴ・サンローランは別のブランド？」

「どのような違いがあるのか知りたい」

このように考えていませんか？

 

イヴ・サンローランは、フランスを代表するラグジュアリーブランドのひとつです。創業以来、数々の名作を生み出し、世界中のファッション愛好家を魅了してきました。

 

サンローランとイヴ・サンローランは、どちらも同じブランドですが、2012年にブランド名がサンローラン（サンローラン・パリ）に変更され、一部のラインで使い分けされるようになったのです。

 

2025年2月13日には、Number_iの平野紫耀が「イヴ・サンローラン・ボーテ」のアンバサダーに選任されたことで話題となり、「ボーテ」について気になる方もいるでしょう。

 

本記事では、サンローランとイヴ・サンローランの違い・歴史・ブランドの魅力を解説します。

 

サンローランやイヴ・サンローランの魅力を改めて知りたい方や、アイテムの購入や売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事ではブランド名を「イヴ・サンローラン」で統一して記載します。

サンローランとイヴ・サンローランの違い

サンローランとイヴ・サンローランの違いは以下の通りです。

それぞれ見ていきましょう。

取り扱うアイテムが違う

サンローランは、バッグや財布などのアクセサリーを取り扱うアパレルブランドです。

 

一方、イヴ・サンローランは、化粧品や香水を中心としたコスメブランドとして展開されています。

 

特に、イヴ・サンローランの化粧品は高級品として知られており、多くの人々に愛されています。

デザイナーが違う

サンローランとイヴ・サンローランは、それぞれ異なるデザイナーによって手がけられています。

 

イヴ・サンローランがデザインを担当していた時代は、気品あふれる高級感が最大の特徴でした。

 

「モードの帝王」と称された彼の作品には、細部にまで行き届いたデザインへのこだわりが感じられます。

 

一方、リブランディングを行ったサンローランは、クラシカルで優雅なイヴ・サンローランの雰囲気に、ロックテイストを加えたスタイルへと変化しました。

 

フェミニンなアイテムでも、どこかクールで洗練された印象を与えるデザインは、現代的なモードスタイルを象徴するものとなっています。

ブランドロゴが違う

サンローランとイヴ・サンローランでは、ブランドロゴも異なります。

 

イヴ・サンローランを象徴するロゴといえば、頭文字「YSL」を組み合わせた縦長のロゴ（通称「カサンドラ」）が有名です。

 

しかし、エディ・スリマンがクリエイティブ・ディレクターに就任した2012年以降は、「SAINT LAURENT PARIS」のロゴのみが使用されていました。

 

現在では、「YSL」のロゴはコスメラインで復活しており、一部のサンローラン製品にも使われるようになっています。

ターゲットの年齢層が違う

イヴ・サンローランのターゲットは、30〜40代で落ち着いたクラシックなイメージがありました。

 

サンローランに変更後は、エッジの効いたロックテイストを取り入れたアイテムを次々と展開し、イヴ・サンローランに馴染みが薄かった若年層にも人気が広がります。

 

現在では、イヴ・サンローランは若年層を中心にコスメを展開し、サンローランは幅広い層から人気を集めています。

イヴ・サンローランがサンローランになるまでの歴史

イヴ・サンローランがサンローランになるまでの歴史を順番に見ていきましょう。

それぞれ紹介します。

1961年｜イヴ・サンローランが創業「イヴ・サンローラン リヴ・ゴージュ」

1936年、フランス領アルジェリアでイヴ・サンローランは生まれました。

 

17歳でパリのファッションデザインの学校に進学し、デザインコンクールでカクテルドレスを発表すると、見事に最優秀賞を受賞します。

 

審査員を務めていたVOGUEディレクターの目に留まり、当時ファッション界で絶大な人気を誇っていたクリスチャン・ディオールを紹介されました。

 

クリスチャン・ディオールは、イヴ・サンローランを自身の後継者として育てます。

 

ディオールが亡くなった後、イヴ・サンローランはブランドの主任ディレクターに就任し、1958年に初めて発表したコレクションは大成功を収めました。

 

その後、徴兵や病気を経験したイヴ・サンローランは、1961年にクリスチャン・ディオールを退き、自身のブランド「イヴ・サンローラン」を設立します。

 

当時わずか26歳の若さでブランドを立ち上げた彼は、斬新なデザインを次々に発表し、瞬く間に「モードの帝王」としての地位を確立しました。

1978年｜メイクアップのライン「イヴ・サンローラン・ボーテ」の誕生

ブランド設立後、「自分が作った服を着ている女性にメイクアップを提供したい」という思いから、メイクアップライン「イヴ・サンローラン・ボーテ」を発表しました。

 

翌年には、青みがかった鮮やかなピンク色のリップ「ルージュ ピュール No.19」が大ヒットします。

 

これが歴史的なベストセラーとなり、イヴ・サンローランを象徴するアイテムとして広く知られるようになりました。

 

現在も若い世代を中心に、多くの方から愛され続ける商品を提供し続けています。

2002年｜イヴ・サンローランがデザイナーを引退

ブランド設立から41年が経過した2002年、イヴ・サンローランはデザイナーとしての活動から引退しました。

 

引退の具体的な理由について本人からは語られていませんが、ファッション業界が芸術性よりも商業主義を優先する風潮に変わったことが一因とされています。

 

引退と同時に、オーダーメイドの服を提供していた「イヴ・サンローラン」は閉鎖され、既製品を取り扱う「イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ」だけが存続することになりました。

 

その後、ブランドのクリエイティブ・ディレクターは何度も交代しましたが、ブランド名とその名声は引き継がれます。

2012年｜ブランド名を「サンローラン・パリ」へ変更「YSL」の排除

イヴ・サンローランが引退してから10年後の2012年、エディ・スリマンがブランド名を「サンローラン・パリ」に変更しました。

 

この変更には創業者イヴ・サンローランへの敬意が込められており、同時にブランドロゴも「YSL」から「SAINT LAURENT」に一新されました。

 

これまでクラシックなイメージが強かったイヴ・サンローランは、エディ・スリマンの手により、ロックのテイストを加えた新しいスタイルへと生まれ変わり、ラインナップも一新されました。

 

「ブランドの伝統を壊す決断だ」といった批判の声もありましたが、この改革はブランドの売上を大幅に向上させることに成功したのです。

2016年｜ディレクターの退任に伴い「YSL」のロゴが復活

エディ・スリマンは2016年にディレクターを退任し、アンソニー・ヴァカレロが後任として就任しました。

 

ヴァカレロは「YSL」ロゴを復活させ、現在のサンローランのアイテムには「YSL」と「SAINT LAURENT」のロゴが共存する形となっています。

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【Q&A】イヴ・サンローランとサンローランの違いに関連するよくある質問

イヴ・サンローランとサンローランの違いに関連するよくある質問は以下の通りです。

ひとつずつ回答します。

Q.「YVES SAINT LAURENT BEAUTE」のロゴ表記は偽物ですか？

A.偽物ではありません。

 

2012年、エディ・スリマンによってブランド名が「サンローラン・パリ」に変更と同時にブランドロゴも「YSL」から「SAINT LAURENT」へと変更されました。

 

現在は「YSL」も復活したため、どちらのロゴも使用されています。

Q.サンローランのアイテムが高い理由はなんですか？

A.サンローランの価格が高い理由は、以下の通りです。

このような生産方式により、ブランドの価値が高まり、価格も自然と高くなるのです。

Q.ロゴのYSLとはどういう意味ですか？

A.創業者であるイヴ・サンローラン（Yves Saint-Laurent）の頭文字です。

 

20世紀初頭のアール・デコを代表する芸術家「アドルフ・ムーロン・カッサンドル」がデザインを手がけました。

Q.イヴ・サンローランの年齢層は？

A.イヴ・サンローランは、クラシックなスタイルが特徴的で、コスメラインを中心に幅広い層から支持されています。

【歴史と共に変化】イヴ・サンローランからサンローランへ

イヴ・サンローランとサンローランは、歴史や背景を共有しつつも、それぞれに異なる特徴や魅力があります。

 

ブランド名やロゴの変更には賛否がありましたが、リブランディング後もサンローランは進化を続け、世界中で人気があるブランドです。

 

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