「クォーツ時計の寿命はどれくらい?」
「すぐに壊れるって本当?」
このような疑問はありませんか?
時計の購入を検討していて、クォーツ時計が選択肢に挙がる人もいるでしょう。クォーツ時計は高い精度とメンテナンスのしやすさから高い人気があります。
しかし、機械式時計と比べて寿命が短いという情報が流れており、実際はどれくらい使用できるのか気になる人もいるでしょう。
この記事では、クォーツ時計の寿命・機械式時計との違い・寿命を延ばすためのポイントを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
<この記事でわかること>
- クォーツ時計の寿命
- クォーツ時計の寿命を延ばすポイント
- クォーツ時計のメリット・デメリット
そもそもクォーツ時計とは

クォーツ時計は、電池を動力源として針を動かす時計です。内部の水晶が電圧によって正確に振動し、振動を電気信号に変換してモーターを駆動させます。
モーターが歯車を動かし、時計の針を運ぶ仕組みです。水晶の規則的な振動を利用して時間を刻むため、高い精度を誇ります。
クォーツ時計の技術を開発したのは、日本の誇る時計メーカー「セイコー(SEIKO)」です。
1969年にセイコーが発表した「セイコー クオーツアストロン35SQ」は時計業界に変革をもたらし「クォーツショック」と呼ばれる現象を引き起こしました。
機械式時計が主流であった市場に、安価で高性能なクォーツ時計が台頭したのです。
この技術革新は時計をより身近なものに変え、多くの人々に正確な時間を提供する機会ともなりました。
現在では、スマートフォンなどデジタル機器の普及により、時間の確認方法は多様化しましたが、クォーツ時計は依然として利便性と信頼性から広く愛用されています。
クォーツ時計と機械式時計の違い

クォーツ時計は電池を動力源とし、水晶が振動することで正確な時間を作り出しており、高い精度を維持できる点が特徴です。
一方、機械式時計は巻き上げられたゼンマイがほどける力を利用して動きます。
多数の小さな歯車や部品が組み合わさり、複雑な機構によって時を刻むため、職人の高い技術が凝縮されているのが魅力です。
また、精度においても違いが見られます。クォーツ時計は月差±15秒〜20秒程度と高精度ですが、機械式時計は日差-10秒〜+20秒程度の誤差が生じるのが一般的です。
デザイン面では、クォーツ時計が薄型で多様なデザインが可能な一方、機械式時計は内部機構を見せるスケルトンデザインなど、工芸品としての価値も持ち合わせています。
クォーツ時計の2つの寿命

利便性の高いクォーツ時計ですが、永久的に動くわけではありません。寿命があるため、いずれ動かなくなってしまいます。
本章では、クォーツ時計の寿命について以下の点を解説します。
- 電池の寿命|2~3年
- 電子回路の寿命|10~20年
それぞれ見てみましょう。
電池の寿命|2~3年
クォーツ時計の電池寿命は、一般的に2~3年程度が目安です。電池が切れると時計は止まってしまいますが、新しい電池に交換すれば再び正常に動きます。
複雑な構造ではない場合がほとんどのため、時計店に依頼すればすぐに電池交換してもらえるでしょう。
電池切れを放置すると、液漏れを起こしてムーブメントにダメージを与える可能性があるため、針が動かなくなったら早めに交換するのがおすすめです。
電子回路の寿命|10~20年
クォーツ時計の電子回路は、電池よりも長く10年から20年程度の寿命が一般的です。
電子回路は時計の心臓部にあたり、水晶の振動を正確な時間信号に変換する重要な役割を担っていますが、劣化により故障してしまいます。
電子回路が故障しても、修理に出せば再び時計が動くようになる可能性はあります。
しかし、発売から時間が経過したモデルの場合、メーカーが部品の生産を終了しているケースが多いため注意が必要です。
ブランド別|クォーツ時計の寿命

クォーツ時計の寿命はブランドによって異なります。例として、以下のメーカーが販売しているクォーツ時計の寿命を紹介します。
- カルティエ
- オメガ
- タグホイヤー
- グランドセイコー
それぞれ見てみましょう。
カルティエ
カルティエのクォーツ時計は、洗練されたデザインと高い品質で世界中の人々を魅了しています。
厳選された素材と熟練した職人技によって生み出される時計は、適切にメンテナンスすれば、20年以上使用できるケースも少なくありません。
【関連記事】
オメガ
オメガのクォーツ時計は、高い技術力と堅牢な作りが特徴です。特にシーマスターやコンステレーションなどの人気モデルには、優れたクォーツムーブメントが搭載されています。
適切なケアと定期的なメンテナンスを施せば、10~20年にわたって性能を維持できるでしょう。
【関連記事】
タグホイヤー
タグホイヤーのクォーツ時計は、スポーツシーンにマッチする機能性と洗練されたデザインが魅力です。
高い耐久性を持つムーブメントを採用しており、適切なメンテナンスを施せば10~30年と長く愛用できるでしょう。
グランドセイコー
グランドセイコーは、卓越した精度と耐久性で世界的に高く評価されており、魅力的なクォーツ時計を展開している日本のブランドです。
厳選された素材・熟練した職人の技術・徹底した品質管理によってつくられる時計は、適切にメンテナンスすれば寿命は40年にも及ぶと言われています。
機械式時計の寿命

機械式時計は、適切な手入れと定期的なオーバーホールを実施すれば、世代を超えて使用できると言われています。
寿命が長い理由は、内部の部品が摩耗しても交換が可能であり、修理を繰り返せば使い続けられるためです。
しかし、適切なメンテナンスを施さなければ、部品の劣化や破損により10年も使えない場合が多いでしょう。
大切に使用すればクォーツ時計よりも長く愛用できるため、一生モノの時計は機械式を選ぶ人は大勢います。
クォーツ時計の寿命を延ばすためのポイント

クォーツ時計は機械式時計と比べて寿命が短い傾向です。しかし、以下のポイントを実践すれば寿命が延びる可能性があります。
- 定期的な電池交換
- 適切なメンテナンス
- 定期的なオーバーホール
- 丁寧に扱う
- 磁気を避ける
- 長期間放置しない
ひとつずつ解説します。
定期的な電池交換
クォーツ時計の寿命を延ばすためには、定期的な電池交換が重要です。電池が切れた状態で放置すると、内部で液漏れを起こし、ムーブメントの故障に繋がる恐れがあります。
一般的に、電池は2~3年で切れるため、早めの交換を心がけましょう。
交換は専門店へ依頼することをおすすめします。電池交換時にパッキンの状態を確認し、必要に応じて交換できるためです。防水性能を維持したい方は、専門店へ依頼しましょう。
適切なメンテナンス
クォーツ時計を長く使うためには、適切なメンテナンスが不可欠です。日常的には、柔らかい布でケースやブレスレットを優しく拭き、汚れを取り除くようにしましょう。
汗や水分が付着した場合は、放置せずにすぐに拭き取ることが大切です。時計を保管する際は、直射日光や高温多湿を避けましょう。
定期的なオーバーホール
定期的なオーバーホールも寿命を延ばすために有効です。
クォーツ時計は機械式時計ほど頻繁ではありませんが、4~8年に一度を目安に専門業者に依頼しましょう。
オーバーホールでは、内部の電子回路やムーブメントの点検・油切れの確認・部品の清掃などが実施されます。
分解して点検すれば、蓄積した汚れや劣化箇所が解消され、時計本来の性能を維持できるでしょう。
丁寧に扱う
クォーツ時計の寿命を延ばすために、日頃から丁寧に扱いましょう。
時計を落下させたり強い衝撃を与えたりすると、内部の電子回路やムーブメントが損傷する可能性があります。
また、リューズは優しく操作し、必要以上に力を加えないようにしましょう。
磁気を避ける
クォーツ時計を長く使うために磁気を避けるのも重要です。クォーツ時計は機械式時計に比べて磁気の影響を受けにくいとされますが、全く影響がないわけではありません。
強い磁気を帯びた環境に長時間置かれると、内部の電子回路やステーターコイルなどに悪影響を及ぼし、時間のズレや停止の原因となる場合があります。
スマートフォンやパソコン、IH調理器などの強い磁気を発する機器の近くに時計を放置しないよう注意しましょう。
長期間放置しない
長期間にわたるクォーツ時計の放置は寿命を縮める原因となります。内部の潤滑油が劣化・乾燥するためです。
潤滑油が乾燥した状態では、歯車同士の摩擦が増えて余計な負担がかかり、摩耗が早まってしまいます。
長期間使用しない場合でも、定期的に状態を確認し、必要であれば点検するのが大切です。
クォーツ時計のメリット

クォーツ時計のメリットは以下のとおりです。
- 高い精度を誇る
- 磁気・衝撃に強い
- リーズナブルな価格帯
- メンテナンスの頻度が少ない
それぞれ解説します。
高い精度を誇る
クォーツ時計の最大のメリットは高い精度です。水晶振動子を使用しているため、機械式時計と比べて時間のズレが少ない特徴があります。
一般的に、月差で数秒程度の誤差しか生じないため、常に正確な時間を把握したい方には最適でしょう。
ゼンマイを巻く手間もなく、日常使いにおいても便利です。ビジネスシーンでも、会議の時間を正確に守るなど、高い精度が役立ちます。
磁気・衝撃に強い
クォーツ時計は、機械式時計に比べて磁気や衝撃に強い特徴があります。内部構造がシンプルなうえに精密部品が比較的少ないため、外部からの影響を受けにくいのです。
日常生活でスマートフォンやパソコンなどの磁気に触れる機会が多い現代において、耐磁性の高さは大きな利点と言えるでしょう。
また、誤って落としてしまったり、軽くぶつけたりした場合でも、故障のリスクが比較的低いため、壊れにくい時計が欲しい方におすすめです。
リーズナブルな価格帯
クォーツ時計は、機械式時計と比較してリーズナブルな価格帯で手に入れられる点も大きなメリットです。
製造工程の効率化により、幅広い価格帯の製品が市場に出回っています。例えば、高品質なグランドセイコーの「SBGX261」のようなモデルでも、約30万円で購入可能です。
そのため、初めて腕時計を購入する方から、普段使いとして気軽に使える時計を探している方まで、予算に合わせて選択肢が広がります。
メンテナンスの頻度が少ない
機械式時計に比べてメンテナンスの頻度が少ない点もクォーツ時計のメリットです。
機械式時計が3~5年ごとのオーバーホールを推奨されているのに対し、クォーツ時計は4~8年と間隔が長く設定されています。
時計にかかる維持費や手間を抑えられるため、忙しい現代人にとって利便性が高いと言えるでしょう。
クォーツ時計のデメリット

魅力的なクォーツ時計ですが、デメリットも存在します。
- 定期的に電池交換が必要
- 機械式時計と比べて資産価値が低い
- 機能が制限される
- 高級感がない
それぞれ解説します。
定期的に電池交換が必要
クォーツ時計のデメリットは、定期的な電池交換が必要な点です。一般的に2~3年ごとに電池を交換する必要があります。
電池が切れたまま放置すると、液漏れのリスクが高まるため、早めに交換するのがおすすめです。
そのため、複数のクォーツ時計を所有している場合、それぞれの電池交換時期を管理するのが煩わしく感じるかもしれません。
機械式時計と比べて資産価値が低い
クォーツ時計は、機械式時計と比べて資産価値が低い傾向にあります。
機械式時計は、複雑な機構や職人の技術が評価され、希少性やブランドによっては高いリセールバリューが期待できるでしょう。
しかし、クォーツ時計は機械式時計と比較して安価なモデルが多く、大量生産される場合が多いため、購入時よりも価値が下がるケースがほとんどです。
機能が制限される
クォーツ時計は、機械式時計に比べて機能が制限されている傾向があります。
クォーツ時計は電子回路によって制御されているため、機械式時計のような複雑な機構や、トゥールビヨン・ミニッツリピーターなどの高度な機能を搭載していないのです。
そのため、時計の機構自体を楽しむという点では、機械式時計に一歩譲ります。
シンプルな機能で十分という方には問題ありませんが、時計に多くの機能を求める方には物足りないかもしれません。
高級感がない
クォーツ時計は、一部の高級モデルを除いて、機械式時計と比較して高級感が劣ると感じられる場合があります。
理由は、内部のムーブメントが機械式時計ほど複雑ではないためです。機械式時計が持つ精密な歯車の動きや、職人の手作業による仕上げは、所有する喜びや芸術性を感じさせます。
そのため、ステータス性や工芸品としての価値を重視する方には、クォーツ時計が物足りなく感じられるかもしれません。
クォーツ時計によく見られるトラブル

精度の高いクォーツ時計ですが、トラブルが生じる場合もあります。本章では、よく見られる以下のトラブルと対処法を解説します。
- 時間のズレが大きくなる
- 針の動きがぎこちない・おかしい
- 風防が曇る
- リューズの動きがおかしい
それぞれ見てみましょう。
時間のズレが大きくなる
時間のズレが大きくなる現象の主な原因は、電池残量の低下や磁気帯びです。電池残量が少なくなると、水晶振動子の精度が保てなくなり、時間が遅れたり進んだりします。
また、強い磁気を帯びてしまうと、内部の部品に影響が出て、正確な時刻を刻めなくなるでしょう。もし時間のズレが頻繁に起こるなら、早めに専門店で点検してもらいましょう。
針の動きがぎこちない・おかしい
クォーツ時計で、針の動きがぎこちない・おかしいと感じるときは、電池残量の低下・磁気帯び・油切れが原因のケースがほとんどです。
電池残量が低下すると、針を動かすモーターに十分な電力が供給されず、動きが不安定になります。
また、強い磁気を帯びると、内部のコイルやローターに影響が出て、針の動きがおかしくなる場合もあるでしょう。
長年の使用による油切れも、歯車の動きを妨げる原因です。針に異常が見られたら、速やかに専門店で点検してもらうことをおすすめします。
風防が曇る
クォーツ時計の風防が曇る現象は、時計内部に湿気が侵入している可能性が高いでしょう。
パッキンの劣化による防水性の低下や、リューズがきちんと閉まっていない場合に生じます。
特に、温度差の激しい場所に置いたり、水に濡らしたりした後に曇りが見られる場合は要注意です。放置すると、ムーブメントのサビや電子回路の故障に繋がる恐れがあります。
早めに専門店で点検してもらいましょう。
リューズの動きがおかしい
リューズが固くて回しにくい・グラグラするなどの異常が感じられる場合、油切れ・異物混入・錆び・破損が生じている可能性があります。
無理に操作を続けると、さらなる故障に繋がる可能性があるため、早めに点検に出しましょう。
【Q&A】クォーツ時計に関するよくある質問

クォーツ時計に関するよくある質問を紹介します。
- Q.クォーツ時計は一生使える?
- Q.クォーツの電池交換費用はいくらですか?
- Q.クォーツ時計の耐久性はどのくらいですか?
ひとつずつ回答します。
Q.クォーツ時計は一生使える?
A.クォーツ時計を一生モノとして使い続けるのは難しいのが現状です。
電池交換で動き続けても、電子回路は10~20年程度で劣化し、故障に至る可能性が高いでしょう。
また、古いモデルだと修理に必要な部品が生産終了となり、修理自体が不可能になるケースも少なくありません。
Q.クォーツの電池交換費用はいくらですか?
A.クォーツ時計の電池交換費用は、一般的に1,000~2,000円程度が目安です。
家電量販店やホームセンターで手軽に交換できますが、ブランドの正規店や専門の時計店に依頼すると、防水パッキンの交換や点検してもらえる場合があります。
Q.クオーツ時計の耐久性はどのくらいですか?
A.クォーツ時計の耐久性は、一般的に10~20年程度とされています。
耐久性は、内部の電子回路の寿命に依存するためです。丁寧に扱い、定期的にメンテナンスすれば、さらに長く使用できる可能性はあります。
購入資金が必要なら『買取大吉』におまかせ

クォーツ時計の購入資金が必要なら『買取大吉』におまかせください。
ご自宅に眠っている使わないブランド品・貴金属・骨董品などがあれば、査定に出してみてはいかがでしょうか。
専門の鑑定士が丁寧に査定し、適正な価格を提示します。不要品を売れば、クォーツ時計の購入資金に充てられるでしょう。
キズや汚れがあるもの、箱や付属品がないものでも査定可能です。査定は無料のため、ぜひ『買取大吉』を試してみてください。
クォーツ時計の寿命は10~20年|不要な時計は『買取大吉』へ

クォーツ時計は、時間経過とともに電子回路が劣化するため、寿命は10~20年と言われています。
しかし、定期的な電池交換・適切なメンテナンス・オーバーホールを施すなど、寿命を延ばすポイントを実践すれば、より長く愛用できるでしょう。
クォーツ時計の購入資金が必要な場合は『買取大吉』に不要品を売ってみるのはいかがでしょうか。
査定は無料。どのような品物でも大歓迎のため、ぜひお気軽にお試しください。
どんなお品物でも、どんな状態でも喜んで査定させていただきます。他社様で断られた物もがんばってお買取致します。こちらに載っていないものでもお気軽にお持ちください。