「金はどうやってできるの?」
「金がこれほど高騰している理由が知りたい?」
このように考えていませんか?
金はどのように生まれ、なぜこれほど高い価値を持ち続けているのでしょうか。
本記事では、宇宙の超新星爆発にまでさかのぼる金の起源から、地球上で鉱脈が形成される仕組み・人工的に金を作る技術・「都市鉱山」の可能性まで解説します。
金の価格が高騰する背景や、資源としての将来性を知ることで、投資・売却・リサイクルの判断にも役立つ視点が得られるため、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事でわかること>
- 金ができる仕組み
- 金を人工的に作る方法
- 金の価値が高い理由
金はどうやってできるの?宇宙との関係性と有力説

金がどのように生まれたのかは、現在でも完全には解明されていません。
しかし、これまでの研究によって以下の説が有力と考えられています。
- 超新星爆発で作られた説
- 中性子星合体で作られた説
- 地球の内部で作られた説
それぞれ解説します。
超新星爆発で作られた説
有力とされているのが、宇宙空間で起きた超新星爆発(寿命を迎えた恒星が起こす巨大な爆発現象)によって金が作られ、それが地球に運ばれてきたという説です。
恒星内部では高温・高圧の環境下で核融合が繰り返され、銅・亜鉛・プラチナ・金のような重い金属元素が生成されたと考えられています。
爆発によって宇宙へ放出されたこれらの元素は、のちに天体同士の衝突や重力の影響によって地球へと到達し、一部は隕石として降り注いだとされています。
当時の地球は誕生して間もなく、地表は高温で溶融状態でした。
金を含む重い金属は比重が大きいため、徐々に地球の中心へ沈み込み、現在の核に取り込まれたと考えられています。
長年信じられてきた有力説ですが、2014年に発表された論文で否定されました。
参照:理化学研究所「金やウランなどの重い元素は中性子星の合体で作られた可能性が高い」
中性子星合体で作られた説
2017年、アメリカとイタリアにある重力波観測施設LIGOとVirgoが2つの中性子星の合体を初めて観測し、金などの重元素が作られた証拠が確認されました。
生まれた金の量は地球数個分に相当し、超新星よりも効率よく重元素を生み出す可能性が示されたのです。
研究チームは、中性子星同士の合体と、中性子星とブラックホールの合体を比較。
質量や回転速度、発生頻度を考慮して計算した結果、過去約25億年では中性子星同士の合体の方が、平均で2~100倍多くの重金属を生成していたと結論づけました。
地球の内部で作られた説
もうひとつの考え方は、金が地球内部で作られたというものです。
地球の奥深くにあるマントルは高温・高圧の環境にあり、そこで金が生成され、火山活動によってマグマとともに地表へ運ばれたのではないかと考えられています。
実際に、アルゼンチンのパタゴニア地域では、地下約70kmの岩石から金が見つかっています。この発見により、地球内部生成説にも注目が集まりました。
ただし、金がどのような仕組みで地球内部で作られるのかはまだはっきりしておらず、現時点では宇宙起源説のほうが科学的根拠が強いと考えられています。
地球で金鉱脈ができる仕組み

宇宙から飛来した金の粒子が、金鉱脈として特定の場所に濃縮されるまでには、地球内部における地質学的な過程が存在します。
金はもともと岩石の中に極めて薄く広く分散していますが、これが火山の熱や地殻の変動によって一箇所に集まることで、採掘可能な鉱床が形成されます。
その仕組みのなかでポイントとなるのが次の2つです。
それぞれ解説します。
熱水鉱床
地球上にある金鉱床の多くは「熱水鉱床(特に浅熱水性鉱床)」と呼ばれる仕組みで形成されています。
地下深くに存在するマグマの熱によって周辺の地下水が温められ、周辺にある地下水は強い熱を受けて高温の「熱水」へと変化するのです。
熱水は、地下の岩石に含まれているさまざまな金属成分を溶かし込みながら移動します。
岩盤の割れ目に入り込むと、温度や圧力の変化によって金属成分が沈殿し、鉱脈がつくられます。
これらの現象は、現在噴火している活火山だけに限りません。
地震の振動と圧電効果
これまで一般的に考えられてきたのは、地下を流れる熱水に金が溶け込み、温度や化学条件の変化によって沈殿し、石英の割れ目に閉じ込められるという説です。
しかし、この説明には疑問もありました。地下の熱水に含まれる金の濃度は非常に低いため、どうやって大きな金塊ができるのかが十分に説明できませんでした。
そこで注目されたのが、石英が持つ「圧電効果」という性質です。石英は外から圧力を受けると電気を生み出す特徴があります。
「地震によって地下の石英が強く揺さぶられることで電気が発生し、その電気が金の集積に関わっているのではないか」と仮説が生まれました。
金を多く含む液体の中に石英の結晶を入れ、地震の揺れを再現するように振動を与える実験の末、石英の表面に金が沈着し、さらに極めて小さな金の粒子(ナノ粒子)まで形成されることが確認されました。
興味深いのは、最初にできた金が電極のような役割を果たし、周囲の金がそこへ集中的に付着していくことが確認されています。
この現象が、振動と圧電効果により金鉱脈ができる仕組みとして注目されています。
金を人工的に作る方法

昔から「ほかの金属を金に変える」という錬金術は多くの人の夢でした。
現代の科学では、金を生成することはまったくの空想ではないことが分かっています。
実際に2025年には、アメリカのマラソン・フュージョン社が水銀から金を作り出すことに成功した論文を発表し話題となりました。
しかし、実際に人工的に作られた金が宝飾品や通貨として流通することはありません。
その理由には、あまりにも費用がかかる点にあります。金を生成するには大量の電力と高度な設備が必要で、採算がまったく合いません。
たとえば、100円相当の金を作るために、1億円以上のコストがかかるとも言われています。これでは商業的に成立しないのは明らかです。
さらに、核変換で作られた金は放射性を持つ不安定な同位体である場合が多く、安全性や品質の面でも大きな課題が残っています。
参照:日本経済新聞
金の主な採掘方法

金は形状やどこにあるかによって採掘方法が異なります。
ここでは、主な3つの採掘方法について見ていきましょう。
ひとつずつ紹介します。
露天掘り
露天掘りは、地表近くに金を含む鉱床が広がっている場合に行われる代表的な採掘方法です。
まず地面を覆っている土や岩を取り除き、発破で岩盤を砕きながら階段状やすり鉢状に広がる巨大な穴に大きく掘り下げていきます。
地下に坑道を作らなくてよい露天掘りは、比較的安全性が高く、大型ダンプカーやショベルカーなどの重機を使って一度に大量の鉱石を運び出せる点が強みです。
そのため生産効率が高く、オーストラリアをはじめとする世界の大規模金鉱山では主流となっています。
現在の安定した金の供給を支える、重要な採掘手法のひとつです。
坑道掘り
坑道掘りは、金鉱脈が地下深くに存在する場合に採用される方法です。
地表から縦や斜めに「立て坑」を掘り、そこから横方向へトンネルを延ばして鉱脈へ到達します。
狙った場所を直接掘り進めるため、効率よく鉱石を取り出すことが可能です。
日本でもかつて佐渡金山で行われていた歴史があり、現在でも鹿児島県の菱刈鉱山のように、高品位の鉱石が眠る鉱山で活用されています。
ただし、地下深くでの作業となるため、地下水の排水や空気の循環などに十分な対策が必要です。
設備や管理のコストも高くなりますが、質の高い鉱脈を狙って採掘できる点が大きなメリットです。
砂金採取
砂金採取は、古くから行われてきた金の採取方法です。
山にある金鉱脈が長い年月をかけて風や雨で削られ、川へと流れ出し、川底に沈んだものを回収します。
金は砂や石よりも比重が大きいため、水中で振り分けると底に残りやすい性質があります。
専用の「パンニング皿」を使い、水の中で砂利をゆすって軽い土砂を流し落とすことで、最後に重い砂金だけを取り出すことが可能です。
現在では大規模な商業採掘の中心ではありませんが、観光や趣味として人気があり、「自分の手で金を見つける」という体験を味わえる方法として親しまれています。
金の製錬方法

※製錬=鉱石から金を「取り出す」工程
製錬とは、細かく砕いた鉱石から金を含む成分を選び出し、取り出す工程のことを指します。
鉱石の質や金の含有量によって、精練方法が使い分けられます。代表的な手法は次の3つです。
- シアン化法(青化法)
- アマルガム法(水銀法)
- 浮遊選鉱法
それぞれの特徴を見ていきましょう。
シアン化法(青化法)
現在、世界的に広く利用されているのがシアン化法です。
アルカリ性のシアン溶液に鉱石を浸すと、金だけが溶け出します。この溶けた状態の液体から、化学反応を利用して金を沈殿させ、回収します。
特に金の含有量が少ない鉱石でも効率よく処理できる点が大きな強みです。
※シアン化物や水銀は有害性が高く、個人が扱うものではありません。
アマルガム法(水銀法)
アマルガム法(水銀法)は、金が水銀と混ざりやすい性質を利用した、古くから知られている抽出技術です。
砕いた鉱石を水銀と混ぜると、金だけが水銀と結びつき、合金のような状態になります。これを加熱すると、水銀が気体となって蒸発し、最終的に金が残ります。
仕組みは比較的単純ですが、水銀は人体や自然環境に強い毒性を持つため、現在では環境保護の観点からほとんど採用されていません。
浮遊選鉱法
浮遊選鉱法は、金を直接取り出す方法というより、金を多く含む部分を集めるための下準備の工程です。
砕いた鉱石を水と薬品に混ぜ、空気を送り込んで泡を作ります。すると、薬品の作用によって水になじみにくくなった金の微粒子が泡に付着して浮き上がります。
この泡を集めることで、金を多く含む部分だけを効率よく濃縮することが可能です。その後、さらに製錬工程へと進みます。
金の精錬方法

※精錬=取り出した金の純度を「上げる」工程
「精錬」とは、製錬によって抽出された、まだほかの金属(銀や銅など)を含む金から、不純物を取り除き、純度を99.99パーセント以上に高めていく最終工程です。
この工程を経て初めて、金は宝飾品や、資産として取引されるインゴットへと生まれ変わります。
金の純度を高めるための、代表的な精錬方法は以下の4つです。
それぞれ解説します。
溶融精錬法
溶融精錬法は、金属や不純物の融点や性質の違いを利用し、高温で溶かして比重差などで分離させる精錬の基本的な方法です。
金を含む金属をるつぼ(坩堝)などに入れて高温で溶かし、融剤を加えます。
すると、金よりも軽い不純物は、スラグ(鉱さい)として表面に浮かび上がり、これを取り除くことで、金の純度を高めていくのです。
ほかの精錬方法の前段階としておこなわれることも多い、基礎的な技術です。
電解精錬法
電解精錬法は、電気分解の原理を応用した精錬方法です。
金だけをイオンとして溶かし出し、再び純粋な金として析出(せきしゅつ)させることで、高い純度を実現します。
具体的には、不純物を含む金をプラス極、純金の板をマイナス極として電解液に入れ、電気を流します。
プラス極から溶け出した金のイオンだけが、マイナス極の純金板に吸い寄せられてくっつくため、純度99.99パーセント以上の抽出が可能です。
塩素法
塩素法は、溶かした粗金(純度の低い金)のなかに塩素ガスを吹き込むことで、不純物を分離・除去する精錬方法です。
金は塩素と反応しにくいですが、不純物である銀・銅・亜鉛といった金属は、塩素と反応して塩化物となります。
この塩化物は、溶けた金よりも軽いため、表面に浮かび上がります。これを取り除くことで、金の純度を高める仕組みです。
電解精錬法よりも迅速に処理できますが、純度は99.5パーセント程度までとなります。
真空蒸留法
真空蒸留法は、真空状態では金属の沸点が下がる性質を利用し、金よりも沸点の低い不純物だけを蒸発させて分離する、比較的新しい精錬技術です。
真空容器内で金を含む金属を加熱すると、亜鉛や鉛などの不純物が金よりも先に蒸発して気体になります。
この蒸気を回収・冷却することで、不純物と金を分離できるため、特定の不純物を効率的に除去するのに適した方法です。
金の価値が高い理由|希少性と優れた物理的特性

金が価値を維持しているのは、単に見た目が美しいからだけではありません。
他の金属にはない、以下の特徴があるためです。
ひとつずつ紹介します。
限られた資源
地球上に存在する金の総量は、他の貴金属と比較しても少なく、供給量の少なさが価格を押し上げる直接的な理由となっています。
人類がこれまでに採掘した金の総量はおよそ21万トンです。一方、地中にまだ眠っているとされる金(可採埋蔵量)は6.4万トンほどで、プール約1杯分にしかなりません。
現在、世界では毎年約3,000トンの金が採掘されており、このペースが続けば、15〜20年ほどで地中の金は掘り尽くされる可能性があります。
ただし、このデータは地球上にある金の総量ではありません。あくまで「現在の技術やコスト面から見て、現実的に掘り出せる金の量」を指しています。
参照:米地質調査所(USGS)「Mineral Commodity Summaries 2025」
優れた性質
金は化学的に極めて安定した物質であり、日常生活において錆びたり変色したりすることがほとんどありません。
この優れた耐食性により、水分や酸素、さらには強酸やアルカリに触れても輝きを保ちます。
そのため、資産としての長期保存や、いつまでも美しさを保つ装飾品に最適なのです。
また、金は「薄く広がる性質(展性)」と「細く伸びる性質(延性)」に優れています。
1グラムの金があれば、約1平方メートルの広さまで薄く延ばしたり、糸のように約3,000メートルもの長さまで細く引き延ばすことも可能です。
この加工のしやすさと不変性が組み合わさることで、金は唯一無二の貴金属として評価されています。
さまざまなものに使用
金は現代生活を支える産業素材としても不可欠な存在で、スマートフォンやパソコンのCPU、ICチップといった電子機器の重要な基板回路に多用されています。
日常的に使用しているデジタルデバイスが安定して動作するのは、金の優れた導体の恩恵を受けているからに他なりません。
さらに医療分野においても、癌の抑制治療やリウマチの治療薬、歯科の補綴材料(金歯)など、親和性と安定性を活かして幅広く活用されています。
宝飾品としての文化的価値から、投資対象としての経済的価値、先端技術を支える工業的価値まで、多方面で「代えのきかない素材」であることが金の需要を支え続けています。
都市鉱山とリサイクル|日本に眠る「6,800トン」の可能性

金はもともとの埋蔵量が少なく、採掘にも大きな手間とコストがかかる貴重な資源です。今後も需要が拡大すれば、ますます手に入りにくくなる可能性があります。
一方で、金は鉱山だけに存在するわけではありません。スマートフォンやパソコンなどの電子機器にも微量ながら使われており、日本国内に蓄積されている金の量は約6,800トンにのぼるとの試算もあります。
こうした使用済み製品に含まれる資源は「都市鉱山」と呼ばれ、重要な再生可能資源として注目されています。
都市鉱山の利点は、単に資源量が多いことだけではありません。
場合によっては天然の鉱山から採掘するよりも効率よく金を回収でき、環境への負担も抑えられる点が大きなメリットです。
限りある資源を未来へつなぐためにも、都市鉱山の活用は持続可能な社会を支える重要な取り組みとなっています。
参照:田中貴金属「日本も今や資源大国! 限られた資源を活かす「都市鉱山」とは?」
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【Q&A】金に関するよくある質問

金に関するよくある質問は以下の通りです。
- Q.100万円で何gの金が買える?
- Q.金は20年後に何倍になりますか?
- Q.日本は金の埋蔵量世界一?
それぞれ回答します。
Q.100万円で何gの金が買える?
A.現在の金相場(2026年2月時点)を基準に考えると、100万円で購入できる金の量は約33グラムが目安となります。
※1グラムあたり29,000円で算出
ただし、実際の購入価格は店舗ごとの手数料や消費税が含まれるため、手元に届く正確な重量は取引する場所やタイミングによって変動します。
Q.金は20年後に何倍になりますか?
A.将来の価格を正確に予測することは不可能ですが、多くの専門家や統計データは、今後20年で金の希少価値がさらに高まる可能性を示唆しています。
年間約3,000トンのペースで採掘が続くと、あと20年足らずで採掘可能な金が枯渇してしまうという予測があるためです。
供給が限界を迎える一方で、装飾品としての需要・投資対象・電子機器などの産業用としての需要は依然として高い水準を維持し続けています。
資源としての絶対的な量が減少していく中で需要が落ちないことを踏まえると、今後20年において金の価値は現在よりも大きく上昇し、価格が数倍に跳ね上がる可能性も十分に考えられるでしょう。
Q.日本は金の埋蔵量世界一?
A.天然の鉱石として地中に眠っている金(地下資源)の埋蔵量で見ると、日本は世界一ではありません。
しかし、「都市鉱山」としての金の保有量に目を向けると、日本は世界屈指の資源国となります。
日本の都市鉱山に眠る金の量は約6,800トンと試算されており、全世界の現有埋蔵量の約10.6パーセントに相当する膨大な量です。
リサイクル技術の進化によって日本は世界をリードする「金の供給国」としてのポテンシャルを秘めています。
参照:米地質調査所(USGS)「Mineral Commodity Summaries 2025」
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まとめ:宇宙の奇跡が生んだ金の価値を再発見しよう

金は宇宙の激しい爆発現象によって生まれ、地球の長い地質活動を経て私たちの手元に届いています。
人工的に作ることは理論上可能でも、莫大なコストと安全性の課題から現実的ではありません。
限られた埋蔵量と優れた物理的特性により、宝飾品・投資・電子機器など多方面での需要が、金の価値を支え続けています。
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