「エルメスのイメージカラーがオレンジなのはどうして?」
「エルメスのオレンジが持つ意味や、色の種類を知りたい」
このような疑問はありませんか?
エルメスといえば、明るく上品なオレンジ色を想像する方は多いでしょう。
しかし、その色がブランドの象徴となった歴史や、そこに込められた哲学まで知っている方は多くありません。
この記事では、エルメスがオレンジをイメージカラーにした理由から、ブランドイメージ、色のラインナップ、代表的なアイテムまで詳しく解説します。
ぜひエルメスというブランドをより深く知るための参考にしてみてください。
<この記事でわかること>
- エルメスがオレンジをイメージカラーに採用した理由
- エルメス・オレンジが象徴するブランドイメージと哲学
- 全12種類のオレンジ色の特徴と素材による発色の違い
- オレンジ色が使われている代表的なアイテム
エルメスがイメージカラーをオレンジにしたのは“偶然”だった

エルメスがイメージカラーをオレンジにした理由は、創業者が好きな色だったからでも、特別な戦略があったからでもありません。
実は、第二次世界大戦がきっかけで、当初は仕方なくオレンジ色を選んだのです。
どのような物語があったのか、以下の2つのポイントに分けて紹介します。
- 昔のイメージカラーはオレンジ色ではなかった
- オレンジ色への変更を決定付けたのはエルメス愛用者の声
それぞれ確認してみましょう。
昔のイメージカラーはオレンジ色ではなかった
1837年に創業したエルメス。
馬車での移動が主流だった当時、エルメスは卓越した技術が評価され、馬具専門店として徐々に知名度を広げました。
移動手段が馬車から自動車へ変化した際も、バッグや手袋といった革製品を展開する機転をきかせ、ヨーロッパ中でその名を知られるようになります。
しかし、順風満帆だったエルメスも、1939年に始まった第二次世界大戦によって状況が一変。
大戦により資材は生活必需品や軍需品に優先され、エルメスも資材の調達が困難になりました。
これまで使用していたクリーム色の箱とベージュの包装紙は手に入らなくなり、唯一入手できたのが、オレンジ色の包装紙のみだったのです。
苦肉の策として、エルメスはそれまでのブランドイメージとは全く異なるオレンジ色を選びました。
オレンジ色を決定付けたのはエルメス愛用者の声
1945年に第二次世界大戦が終結。
世の中が落ち着きを取り戻し始め、エルメスも以前の包装資材を調達できるようになりました。
しかし、元に戻そうとした矢先、意外なところから声が上がります。
エルメスの愛用者たちが「オレンジ色のほうが良い」と口を揃えて言ったのです。
顧客の声を尊重し、エルメスはオレンジ色の包装を継続。
そして1960年代には、オレンジを正式なブランドカラーとして採用しました。
戦後のパリの街に、太陽のような明るいオレンジ色は希望の象徴として溶け込み、今では「エルメス・オレンジ」として世界中で愛されています。
エルメス・オレンジが象徴するブランドイメージと哲学

偶然から生まれたエルメス・オレンジは、今や単なる色ではなく、ブランドの哲学や世界観を象徴する存在となりました。
ブランド哲学「エネルギー・創造性・温かさ」
エルメス・オレンジは、ブランドが大切にする哲学や信念を象徴しています。
オレンジ色が持つ「エネルギー」「創造性」「温かさ」といったポジティブなイメージは、エルメスの革新性や伝統、洗練された美意識を表現するのに最適なカラーです。
ブランドの歴史の中で生まれたこの色は、今や「エルメスでなければ成立しない色」として、世界中で唯一無二の存在感を放っています。
持つ人に与える「特別感」と「高級感」
エルメスのオレンジは、持つ人に特別なステータスと高揚感をもたらします。
鮮やかなオレンジ色はブランドの高級感やエレガンスを際立たせ、所有することで日常に特別な体験を与えてくれるのです。
また、オレンジボックスとブラウンリボンの組み合わせは、贈り物としても圧倒的な存在感を持ち、開ける瞬間の高揚感や満足感を演出してくれます。
他のブランドにはない独自の存在感
多くの高級ブランドが黒やゴールドを基調とする中で、エルメスがオレンジをブランドカラーに採用したことは、他に類を見ない独自性です。
このカラーは一目で「エルメス」とわかる強いアイデンティティとなり、流行や時代を超えて愛され続ける要因の一つとなっています。
エルメスのオレンジ色は全12種類!それぞれの特徴を紹介

ブランドの象徴となったオレンジ色は、バッグや財布などの革製品にも採用されるようになりました。
現在では、主に以下の12種類のカラーを展開しています。
- Orange(オレンジ)
- Feu(フー)
- Mango(マンゴー)
- Capucine(カプシーヌ)
- Orange Poppy(オレンジポピー)
- Sanguine(サンギーヌ)
- Terre Battue(テールバテュー)
- Potiron(ポティロン)
- Moutarde(ムタード)
- Pain d’épice(パンデピス)
- Abricot(アプリコット)
- Orange Minium(オレンジミニウム)
それぞれの色と特徴を見ていきましょう。
Orange(オレンジ)

果物のオレンジを彷彿とさせる、エルメスを代表するストレートな色合いが特徴です。
見る人に元気と温かい優しさを印象付けます。
Feu(フー)

フランス語で「火」を意味するFeu。
暖炉で揺れる炎をイメージさせる、赤みがかったオレンジ色が特徴です。
華麗でありながら落ち着きのある、大人の雰囲気を演出できます。
Mango(マンゴー)

南国の果物マンゴーをイメージさせる、甘く優しい暖色が特徴です。
コーディネートに可愛らしさをプラスしたいときに活躍するでしょう。
Capucine(カプシーヌ)

フランス語で「金蓮花(きんれんか)」を意味します。
花言葉は「困難に打ち勝つ」「勝利」などがあり、前向きな気持ちにさせてくれる色合いです。
濃いめのオレンジは、ワンポイントカラーとしても映えます。
Orange Poppy(オレンジポピー)

可愛らしさとインパクトを兼ね備えた、鮮やかなオレンジ色です。
ポピーの花言葉には「思いやり」「陽気で優しい」といった意味があり、身に着ける人の心を明るくしてくれるでしょう。
Sanguine(サンギーヌ)

オレンジにブラウンを少し混ぜたような、落ち着いた色合いが特徴です。
光の当たり方によってはブラウンに近く見え、上品で大人っぽい印象を与えます。
Terre Battue(テールバテュー)

「オレンジは好きだけど、派手すぎるのは避けたい」という方におすすめです。
フランス語で「赤土のテニスコート」を意味し、品格と落ち着きが感じられる上品な色合いは、ロマンチックな雰囲気にぴったりでしょう。
Potiron(ポティロン)

フランス語で「カボチャ」を意味する言葉です。
ハロウィンのカボチャのような、親しみやすく爽やかな印象を与える色合いで、見る人をハッピーな気分にさせてくれます。
Moutarde(ムタード)

フランス語で「マスタード」を意味します。
少し黄みがかったオレンジが特徴で、透明感のある明るい色がコーディネートの差し色になります。
Pain d’épice(パンデピス)

レンガや夕焼けの砂漠をイメージさせる、ミステリアスな雰囲気が特徴のカラーです。
深みのあるオレンジ色は、ポジティブで活動的な印象を与えます。
Abricot(アプリコット)

2018年に登場したカラーです。
明るいオレンジ色ですが、派手すぎない絶妙な色合いで、プライベートからフォーマルなシーンまで幅広く活躍します。
Orange Minium(オレンジミニウム)

2023年に登場した新しいカラーです。
朱色に近い鮮やかな発色が特徴で、コーディネートに華やかさと明るさをプラスしたいときに重宝するでしょう。
素材で変わるオレンジの表情|レザーの種類と発色の違い

エルメスのオレンジは、使用されるレザー素材によってもその表情を大きく変えます。
代表的なレザーとオレンジの相性
エルメスでは、トゴ、エプソン、スイフト、トリヨンクレマンスなど、多種多様なレザー素材が使われています。
オレンジ色はこれらの素材ごとに発色や質感が異なり、それぞれの魅力を最大限に引き出します。
同じ「オレンジ」というカラーでも、どの素材を選ぶかによって全く異なる個性を楽しむことができるのです。
【素材別】発色や印象の違い
素材による発色や印象の違いは顕著です。
例えば、代表的なレザーでは以下のような特徴があります。
- エプソン:発色が鮮やかでハリがあり、シャープでかっちりとした印象に。
- トゴ:ほどよい革目と、ややマットで落ち着いた雰囲気が特徴。
- スイフト:柔らかな光沢と滑らかな手触りで、繊細な発色を楽しめる。
このように、素材の選び方次第で同じオレンジでも印象が大きく変わるため、好みに合わせて選ぶ楽しみがあります。
エルメス・オレンジが使われている代表的なアイテム

エルメス・オレンジは、さまざまなアイテムに採用され、ブランドの象徴として存在感を放っています。
バッグ(バーキン・ケリーなど)
エルメスのアイコンバッグである「バーキン」「ケリー」「ピコタン」などには、オレンジ系のカラーがラインナップされています。
コーディネートの主役となるオレンジのバッグは、持つ人の個性や華やかさを引き立て、特別な存在感を放ちます。
財布・革小物
財布やカードケース、キーケースといった革小物にもオレンジは多く使われています。
バッグに入れる小物にオレンジを取り入れることで、日常使いの中でさりげなくエルメスらしさを楽しめます。
スカーフ・時計・ホームグッズなど
スカーフやブレスレット、時計のストラップ、さらには食器やブランケットなどのホームグッズにもオレンジが採用されています。
どのアイテムも、エルメス・オレンジが加わることで特別感や華やかさが一層引き立ち、日々の生活を豊かに彩ってくれるでしょう。
まとめ:エルメスのオレンジは偶然の産物!買い替えは『買取大吉』へ

エルメスのイメージカラーが、第二次世界大戦をきっかけとした偶然の産物だったことは、驚かれた方も多いのではないでしょうか。
苦肉の策として採用されたオレンジ色は、戦後の人々の心を明るく照らし、今ではブランドの哲学や独自性を象徴する特別な色となりました。
素材によって表情を変える多彩なオレンジのアイテムは、これからも世界中の人々を魅了し続けるでしょう。
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