ダイヤモンド原石の定義や特徴を解説|品質別の種類についても紹介
2024年9月25日
「ダイヤモンド原石の特徴が知りたい」
「ダイヤモンド原石の種類は?」
このように考えていませんか?
ダイヤモンドといえば、指輪やブレスレットなどのジュエリーに使われるイメージを持つ方は多いでしょう。ダイヤモンドはどのようなジュエリーになっても美しい輝きを放つ高級品です。
唯一無二の美しさから、ダイヤモンドは親しい人へのプレゼントとして選ばれてきました。しかし、近年は趣向を凝らしたプレゼントとしてダイヤモンドの原石を贈る方が増えています。
ダイヤモンド原石のプレゼントを考えている方は、どのような種類があるのか気になるでしょう。
この記事では、ダイヤモンド原石の定義や特徴・品質別の種類について紹介します。ぜひ購入する際の参考にしてみてください。
<この記事でわかること>
- ダイヤモンド原石とは
- ダイヤモンド原石の特徴と種類
- 世界最大のダイヤモンド「カリナン」について
ダイヤモンド原石の定義
ダイヤモンド原石とは「ラフダイヤモンド」とも呼ばれており、発掘されたままの状態を指します。
ダイヤモンドといえば指輪などに最も使われる美しいブリリアントカットをイメージするかもしれませんが、原石は小石のように形が不規則の場合がほとんどです。
また、ダイヤモンド原石は一つひとつ形状や品質が異なるため、すべてが宝石となるわけではありません。
高品質のものは宝石に、低品質のものはカッター・ドリル・針など工業用の道具に使われるのです。
ダイヤモンド原石は研磨前の状態を指すため、宝石にはめ込まれているダイヤモンドのように光輝くことはありません。
ダイヤモンドをカット・研磨した後の状態はルース(裸石)と呼ばれています。ダイヤモンド原石をルースと勘違いしている方もいますが、実は全くの別物なのです。
ダイヤモンド原石の特徴
ダイヤモンド原石は自然によって形成されるもののため、色や形など一つとっても同じものは存在しません。しかし、色や形には共通して似た特徴があります。
ダイヤモンドの特徴について以下の点を紹介します。
それぞれ見てみましょう。
色
ダイヤモンドといえば、無色透明をイメージする方もいるでしょう。しかし、ダイヤモンド原石の色はさまざまです。
基本的には無色透明ですが、石によっては黄色味を帯びている場合があります。ほかにも、緑・青・黒・グレー・ピンクなどの色味を帯びたものもあり、一つひとつ異なります。
無色透明に近いダイヤモンド原石ほど価値があるとされているのです。透明度が高い希少なダイヤモンドは「ファンシーカラー」ともいわれており、より高値で取引されています。
反対に色味を帯びたダイヤモンドは、工業用の道具やビーズとして流通します。
形
ダイヤモンド原石は一つひとつ形が異なっていますが、主に以下の5つに分類されます。
種類 |
特徴 |
ストーン |
- ピラミッドを上下に繋げたような正八面体が特徴
- 規則正しい結晶があり、研磨によって美しく輝く
- ラウンドブリリアントカットに加工される傾向がある
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シェープ |
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クリーベッジ |
- シェープよりさらに不規則な結晶が見られる
- シェープよりもいびつな形状が特徴
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マクレ |
- 形状は薄い三角形
- トリリアンカット・ハートシェイプに加工される傾向がある
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クラット |
- 薄く平たい形状が特徴
- メインの宝石を際立たせるダイヤモンドとして使用される
- バケットシェープ・テーパードシェープに加工される傾向がある
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上記のように形の種類が異なるため、加工する際は、どのカット方法が適切か見極めなくてはなりません。
ダイヤモンド原石の種類
先述したようにダイヤモンド原石は品質によって用途が変わります。高品質のものは宝石に、低品質のものは工業用の道具などに使われる傾向です。
ダイヤモンド原石は高品質のものから順に以下の3つにわけられます。
それぞれの特徴を見てみましょう。
ソーヤブル
ダイヤモンドの中で最高品質のものだけが分類されるのがソーヤブルです。ソーヤブルに該当するのは、宝石用として取り分けられるダイヤモンド原石の約20%ほどしかありません。
ソーヤブルに分類されるのは、形状が八面体のストーンが多く、ダイヤモンドが最も美しく輝くラウンドブリリアントカットに加工される傾向です。
ソーヤブルを英語表記にすると「Sawable」であり、刃物で切ることが可能という意味があります。カットすれば最高の輝きを放つダイヤモンド原石のみがソーヤブルに分類されるのです。
メイカブル
ソーヤブルと比べると形が不規則でゴツゴツしており、内部に曇りが見られるダイヤモンド原石がメイカブルに分類されます。
メイカブルの英語表記は「Makable」です。作ることが可能という意味があり、宝石として使えるというニュアンスが含まれています。
ただし、メイカブルの中には惜しくもソーヤブルに分類されなかったダイヤモンド原石も含まれている可能性があります。ソーヤブルに近いポテンシャルを持った原石が見つかる場合があるのです。
また、メイカブルは不定形なダイヤモンド原石が多いため、一つひとつの形に合わせてカット・研磨しなくてはなりません。適切にカットしなければ、輝きが損なわれてしまいます。
ダイヤモンド原石ごとに適切なカットを見極める必要があるため、ある意味、職人の腕が最も必要とされる種類といえるでしょう。
ニアジェム
ニアジェムは透明度が低く、内包物が見られるダイヤモンドが分類されます。
メイカブルと比べて品質が劣ったダイヤモンド原石が多く、工業用に分類されるものに近いものも含まれているのが特徴です。英語表記にすると「Neargem」。宝石に近い原石という意味です。
表面にヒビがあるものや内包物があるものは、トリートメントしたりレーザードリルホールを使って除去したりして安価なダイヤモンドとして売り出されます。
レーザードリルホールを使用したダイヤモンドには、鑑定書に処理が施された旨が記載されるため、高品質なものと見間違えることはありません。
ダイヤモンド原石の主な採掘場所
ダイヤモンド原石の品質・色・形は、価値を決めるのに重要な要素です。しかし、品質・色・形と同じほど重要な要素として、採掘場所が挙げられます。
採掘場所によって、ダイヤモンドがいかに責任を持って採掘されたかが分かるためです。ダイヤモンドの採掘場所として、ロシア・アフリカ大陸の中部に位置するコンゴやボツワナが挙げられます。
いずれもダイヤモンドの採掘地として有名であり、世界三大のダイヤモンド産地ともいわれています。
2021年におけるダイヤモンドの採掘量が最も多い国はロシアでした。しかし、今まで採掘されたダイヤモンドの中で、大きなサイズTOP10のうち6つを占めているのはボツワナです。
ボツワナは高品質のダイヤモンドが採れる国として知られています。
参考:GLOBAL NOTE|世界の天然ダイヤモンド生産量-国別ランキング・推移
ダイヤモンド原石の採掘方法
ダイヤモンド原石の採掘方法は以下の3つに分けられます。
- パンニング
- パイプ鉱床
- 漂砂鉱床(ひょうさこうしょう)
ひとつずつ見てみましょう。
パンニング
パンニングは、ザル状の皿を使って砂を川で洗い流すことでダイヤモンド原石を見つけ出す方法です。
古くから使われてきた採掘方法ですが、ダイヤモンド原石を見つけるのは非効率であり、現代ではあまり使われていません。
地中深くから採掘する方法ではないため、見つかるダイヤモンドは少量かつサイズも小さいデメリットがあります。
パイプ鉱床
パンニングに代わって採用されるようになったダイヤモンド原石の採掘方法です。大きな穴を掘って地中のダイヤモンドを採掘します。
ダイヤモンド原石を含んだ岩石は「キンバーライト」と呼ばれています。パイプ鉱床は、円筒状になっているキンバーライトを採掘してダイヤモンド原石を見つける方法です。
大規模に採掘するため、パンニングと比べてダイヤモンド原石が見つかる可能性が高いメリットがあります。ただし、大規模ゆえに掘り進めると崩落する危険性がある点がデメリットです。
安全性に欠ける採掘用法として、近年では使われなくなっています。
漂砂鉱床(ひょうさこうしょう)
パイプ鉱床に代わっておこなわれている採掘方法です。
キンバーライトとよばれるダイヤモンドを含んだ岩石は長い年月を経ると河川や海に流れ出し、堆積していきます。漂砂鉱床は河川や海に堆積したキンバーライトを採掘する方法です。
パイプ鉱床と同様に広範囲を採掘できる点がメリットです。また、パイプ鉱床とは異なり危険性も低いため、現代では徐々に漂砂鉱床が主流になってきています。
世界最大のダイヤモンド原石は「カリナン」
これまで発掘された世界最大のダイヤモンド原石は「カリナン」と呼ばれています。カリナンは1905年に南アフリカに位置するプレミア鉱山で発掘されました。
大きさは野球ボールより少し大きいサイズで、約3,100カラット(約620g)にも及びます。カリナンはプレミア鉱山の創立者の名前にちなんでつけられました。
史上最大のダイヤモンドが発掘されたニュースは瞬く間に広がり、カリナンは当時のイギリスの植民地であった南アフリカ政府によって約2,300万円で買取されます。
カリナンはその後、南アフリカとイギリスの交友を深めることを目的にエドワード7世に贈られました。
エドワード7世は、過去に995カラットのダイヤモンド原石をカットした実績のあるアッシャーダイヤモンド社へ加工を依頼します。
しかし、史上最大のダイヤモンドの加工は一筋縄ではいきません。約3年もの時間をかけて9個の大きな宝石と、96個の小さな宝石にカットされました。
ダイヤモンド原石の購入資金が足りないときは『買取大吉』におまかせ
ダイヤモンド原石は品質・色・形などを評価して価値が決まります。高品質なダイヤモンド原石は1カラット未満でも数十万円以上するほど高価なものです。
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ダイヤモンド原石に関するQ&A
ダイヤモンド原石に関する質問をいくつか紹介します。
- Q.ダイヤモンド原石は日本でも採掘できますか?
- Q.ダイヤモンド原石の見分け方はありますか?
- Q.ダイヤモンドの鑑定書はどのように読みますか?
それぞれお答えします。
Q.ダイヤモンド原石は日本でも採掘できますか?
A.日本でダイヤモンド原石が採掘できる可能性は低いでしょう。
ダイヤモンド原石は、地中深くで高温・高圧のかかる場所で生成される鉱石です。生成される条件がシビアなため、採掘できるエリアも限られています。
ダイヤモンドが採掘できるエリアに日本は含まれていないため、国内での採掘は難しいでしょう。
Q.ダイヤモンド原石の見分け方はありますか?
A.高品質なダイヤモンド原石かどうかを肉眼で確認する方法があります。
ダイヤモンド原石は無色透明なものほど高い価値があります。そのため、黄や青など色味がないものは品質が高い可能性があるでしょう。
また、高品質な八面体のダイヤモンド原石には、トライゴンと呼ばれる三角形のマークが存在します。トライゴンは光にかざすと肉眼で確認できるため、試してみてください。
Q.ダイヤモンドの鑑定書はどのように読みますか?
A.ダイヤモンドの鑑定書には主に以下の事項が記載されています。
記載項目 |
内容 |
レポートナンバー |
レポートごとの番号 |
カット形状 |
カット形状の種類 |
寸法 |
ダイヤモンドの大きさ |
重量 |
ダイヤモンドの重さ(カラット表記) |
カラー等級 |
D~Zまでの等級 |
色の起源 |
天然もしくは人工 |
クラリティ |
内包物やキズの評価 |
カット等級 |
カットの評価 |
フィニッシュ |
研磨や対称性の評価 |
蛍光性 |
5段階評価 |
プロポーション |
カット面の角度・比率 |
プロット |
内包物の特徴・位置 |
なお、ダイヤモンドの鑑定書の読み方については以下の記事でも紹介しているため、ぜひご覧ください。
まとめ:ダイヤモンド原石は美しさと価値を備えた宝石
ダイヤモンド原石は、ルース(裸石)ではなく、採掘された状態の石を指します。一つひとつ品質や色・形が異なるため、すべてが宝石になるとは限りません。
品質の低いダイヤモンドは工業用としてカッターや研磨剤などに加工されます。高品質のダイヤモンド原石は「ソーヤブル」と呼ばれるカテゴリーに分類され、宝石などに使われる傾向です。
ダイヤモンド原石は、高品質なものだと1カラット未満で数十万円もします。そのため、購入する際はまとまった資金を用意しなくてはなりません。
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