「金の刻印の種類にはどんな意味があるの?」
「刻印で買取相場は変わるの?」
このような疑問はありませんか?
金の刻印は純度や色合い・信頼の証など様々な意味があり、刻印を見れば金製品の情報が読み取れます。一
方で、金の刻印には多くのバリエーションがあり、それぞれの意味を理解している方は少ないのではないでしょうか。
今回は金の刻印の種類や、刻印が示す意味・種類別の買取相場を解説します。
<この記事でわかること>
- 金の刻印がなぜ必要なのか
- 金の純度を確認する方法
- 刻印が示す意味
- 種類別の買取相場
金は純度や製品によって買取相場が異なるため、売却を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
金の刻印が必要な理由

金に刻印がある理由は、偽物を見分けたり、本物を証明したりするなど製品の情報を正確に伝えるためです。
古くから人々に愛されてきた金は、偽物も多く出回り、古代ギリシャの時代から偽物を見抜く原理が考えられていたといわれています。
刻印によって、「信頼できる金製品」と証明することで、取引でのトラブルを回避できるのです。
金の偽物は多く、亜鉛や銅に金メッキで加工しただけの偽インゴットや、金と比重が似た金属で高精度の偽物を作成する悪質なものもあります。
また、ジュエリーに加工する場合は、金以外の金属を合わせて強度を高めた素材が一般的です。
専門知識のない人が、見た目だけで違いを見分けるのは難しいでしょう。
見た目にはわからない製品に刻印があることで、安全な取引につながるのです。
【純度別にマークが違う】金の刻印は3種類

金の刻印は純度で種類が異なります。純度を示す刻印は、大きく分けて以下の3つです。
- K(カラット)|24分率の刻印
- 1,000分率の刻印
- 中国の刻印
それぞれのマークの特徴や意味を解説します。
K(カラット)|24分率の刻印
24分率の刻印は、金の純度を表す単位「karat(カラット)」の頭文字をとって、K24・K18のように示されます。
カラットと聞いて、ダイヤモンドを連想する方もいるかもしせんが別物です。
ダイヤモンドなどで使われるカラット(carat)は宝石の質量を表す単位です。
金の純度を24分率で表したKは、後ろに続く数字で純度を表現しています。以下に一覧でまとめましたので、確認してみてください。

金の純度が99.9%以上の金を「純金」または24金(K24)と呼び、24を基準として、金の含有率(純度)が決まります。
24分率の刻印を見れば金の純度がわかります。
例えば、K18の場合、18/24(18÷24=0.75)で純度75%、K10なら10/24(10÷24=0.416)で純度41.6%と計算できるのです。
また、K24のようにKが数字の前にある表記を「マエK」、24KのようにKが数字の後ろにある表記を「アトK」と呼びますが、いずれも同じ意味で使われます。
1,000分率の刻印
世界的には前述した24分率よりも1,000分率が一般的で、「999」や「750」と表記されます。
こちらも一覧で紹介いたします。なお、表の左側が1,000分率、右側が対応する24分率の表記です。

999は金の純度99.9%以上の純金を意味しており、750は純度75%の18金を示しています。
造幣局で貴金属の品位証明を受けた金にも1,000分率が使用されており、後述するホールマークとともに刻印されています。
中国の刻印
支那金(シナ金)と呼ばれる中国の金製品には、独特の刻印が施されています。例えば以下のような種類があり、それぞれ金の純度が異なります。

支那金は、純度に幅があるため、詳細な品位鑑定が必要になるケースもあることを理解しておきましょう。
【純度だけではない】さまざまな金の刻印の種類を紹介

金の刻印は純度を表すものだけではありません。「知らない刻印が入っているから偽物では?」と不安になる場合もあるでしょう。
以下を確認すれば、純度以外の刻印の意味がわかります。今回紹介するのは以下の3つです。
- カラーゴールドの刻印
- 金メッキの刻印
- 金張りの刻印
それぞれ解説します。
カラーゴールドの刻印
カラーゴールドの刻印はアルファベット2〜3文字で示され、YG(イエローゴールド)のように「色+金」の順に表記されています。
以下にカラーゴールドの刻印を一覧で紹介します。

イエローゴールドやピンクゴールドはジュエリーに使用されることが多いものです。
実際の刻印は、「K18YG」のように金の純度を示す刻印のあとに、カラーゴールドの刻印が表記されます。
カラーゴールドの色は、金に混ぜる金属(割金:わりがね)によって変わります。例えば、イエローゴールドなら「金+銀+銅」、ピンクゴールドなら「金+銀+銅+パラジウム」です。
割金により金に強度を与え、色味で個性を演出することもできます。
金メッキの刻印

金メッキ製品は、ほかの金属で作成したアクセサリーなどに特殊技術を使って薄い金の膜をはり付けたものです。
一見すると、金製品も金メッキ製品も大差ないため、見分けがつかない方は多いでしょう。
刻印を確認すれば、金メッキ製品であることがわかります。
金メッキの刻印は「GP」と表記され、「Gold Plated」の略で、金の板=金メッキであることを示しています。
また、GEPと表記されることもあり、こちらは「Gold Electro Plated」の略で、電気分解の技術を用いて作成した金メッキ製品を示すものです。
金張りの刻印
金張り製品とは、金属に薄く金を張り付けたものです。
別の素材に金を貼り付けているのは金メッキと同様ですが、金メッキよりも厚い層になっているため、剥がれにくく長持ちするとされています。
金張り製品の刻印は「GF」と表記され、「Gold Filled」の略です。
Filledには、「塗りつぶされた・充満した」という意味があるため、金張り製品を示すGFは「金に塗りつぶされた」製品を示しています。
例えば、18金を使用した金張り製品なら「K18GF」と表記されます。
金の信頼を担保するホールマークの刻印

ホールマークは造幣局が金やプラチナなどの貴金属を純度検査して、その品位に認定された製品に刻印されます。
つまり、貨幣の製造を行う造幣局が信頼の証として、お墨付きを与えたのがホールマークです。
ホールマークのデザインは、上記の画像のように日本国旗である「日の丸」とともに、ひし形の中に純度を示す数字が1,000分率で表記されています。
ホールマークは、以下のように表記されます。

(参考:独立行政法人 造幣局「貴金属製品の品位区分と証明記号」)
ホールマークがない金製品が偽物というわけではありません。しかし、ホールマークがあれば造幣局が認めた信頼性の高い製品だといえます。
いくらで売れる?金の刻印の種類で買取相場が変わる

金の刻印は純度や製品の信頼性を示すものだと解説しました。実際に金製品を売るときには、どのくらいの買取額がつくのでしょうか?
金の刻印として多い以下2つの買取相場を解説します。
- K24・999刻印の買取相場
- K18・750刻印の買取相場
ひとつずつ見ていきましょう。
K24・999刻印の買取相場
K24や999の刻印を施した金製品は純金を意味しており、純度99.99%以上です。
インゴットや延べ棒、純金ネックレス(喜平ネックレス)にも刻印されており、独特の光沢や美しい輝きとともに、投資対象としても魅力があります。
純金の価格は「金相場×g(グラム)」で計算されます。2023年5月19日時点における金の価格相場は、9,528 円です。
仮に100gのインゴットなら単純計算で買取相場は95万円ほどになります。
ただし、実際の買取額は査定する店舗によって異なるため、買取相場は参考価格となる点にご注意ください。
K18・750刻印の買取相場
K18や750の刻印は18金を意味しており、1金の純度75%で残り25%を他の金属と合成して作られます。
柔らかく加工しにくい純金に他の金属を混ぜることで、強度を増しジュエリーなどに加工しやすくしています。
指輪やネックレスに施された「K18」の刻印を目にしたことがある方もいるでしょう。
18金の価格は「金相場×75%×g」で計算されます。
2023年5月19日時点における18金の価格相場は7,146円であるため、重さ20gのネックレスなら15万円ほどです。
さらに、ジュエリーにダイヤモンドなどの宝石が施されている場合は、宝石の価値も買取価格にプラスされます。
24金と同様に、金の買取価格は店舗によって差があり、装飾方法や宝石の有無によっても査定額が変わるため、ご注意ください。
金の買取については、以下の記事も参考になります。
刻印の種類がわからない金も『買取大吉』でお売りください

本記事では、金の刻印の種類や純度別の買取相場を紹介しました。金の刻印は金製品の品位を証明したり、信頼を担保したりするために施されます。
刻印の種類が理解できても、「刻印がどこにあるのかわからない」「小さくて見えない」「文字が潰れている」など確認しにくいものもあるでしょう。
『買取大吉』では刻印のない金や純度がわからない金でも買取を受け付けています。
店舗には、金の鑑定に精通した経験豊富な鑑定士が在籍しているため、お客様で刻印が確認できなくても問題ありません。
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