エリザベス金貨は今いくらで売れる?種類別の買取価格と高く売る3つのポイントを紹介
2024年12月31日
「エリザベス金貨はいくらで売れる?」
「高く売る方法はある?」
このような疑問はありませんか?
金貨は古くから貨幣として使われており、富の象徴としてイメージする人も多いでしょう。
現代でも金貨は発行されていますが、貨幣というより投資対象やコレクションとしての意味合いが強くなっています。
その中でも、エリザベス女王が描かれた、通称「エリザベス金貨」は流通量が多く、所有している方も多いでしょう。
本記事では、エリザベス金貨の価値や高く売る3つのポイントを紹介しています。売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事でわかること>
- エリザベス金貨の種類と価値
- エリザベス金貨を売る方法
- エリザベス金貨を高く売る3つのポイント
エリザベス金貨とは
エリザベス金貨は、1952~2022年までイギリスの君主として統治していたエリザベス2世がレリーフされた金貨です。
エリザベス2世は、70年という歴代最長の在位期間を持ち、国民と王位に人生を捧げた女王として知られています。
長い治世は並々ならぬ義務感・決意によって成されるものと称えられており、在位期間中に数多くの金貨の肖像として描かれているのです。
エリザベス2世の肖像は、世界三大金貨として知られるカンガルー金貨・メイプルリーフ金貨などにも採用されており、存在は世界中に広まっており、需要の高い金貨です。
エリザベス金貨は大きく2つに分けられる
今までに数多くの種類が発行されてきたエリザベス金貨は、大きく以下の2つに分けられます。
それぞれ見てみましょう。
地金型金貨
投資用の資産として広く流通している金貨です。地金型金貨は、金の市場相場と連動して価値が変動する特徴があります。
多くの地金型金貨には一定の額面が刻印されていますが、近年は金の市場相場が高騰していることが要因となり、額面以上の価格で取引される傾向です。
貨幣として利用もできますが、額面どおりの価値しか見込めないため、通貨として使われることは少ないでしょう。
収集型金貨
収集型金貨は、その中でも希少性が認められ、コイン愛好家やコレクターからの需要が高い金貨を指します。
金貨は紀元前670年頃から貨幣として使われており、現在にいたるまで多くの種類が作られてきました。
何かの記念として作られた発行枚数の少ない金貨や、現存する枚数がわずかな金貨などは付加価値が見込まれ、高値で取引されるのです。
そのため、コレクションとしての需要が高く、同じ素材・重さの他の金貨と比べて高価買取される可能性があります。
エリザベス金貨の種類
エリザベス2世は数多くの金貨にレリーフされており、それぞれ価値が異なります。エリザベス2世の肖像が描かれている金貨は以下のとおりです。
- ソブリン金貨
- ブリタニア金貨
- メイプルリーフ金貨
- カンガルー金貨
- マン島キャット金貨
- カナダ野生動物金貨
- ダイアナ妃追悼記念5ポンド金貨
- ウナ&ライオン金貨
- ピーターラビット25ポンド金貨
- エリザベス2世即位70周年記念プラチナジュビリー金貨
- 1000ポンド金貨
ひとつずつ特徴を紹介します。
ソブリン金貨
表面にはエリザベス2世が、裏面にはセントジョージが竜退治している様子が描かれた金貨です。
エリザベス2世の肖像はソブリン金貨の発行年によって異なり、ティアラをかぶっている姿や王冠をかぶっている姿など、いくつか種類があります。
エリザベス2世が描かれているソブリン金貨の概要は以下のとおりです。
発行国 |
イギリス |
発行年 |
1817~1917年 |
品位 |
K22 |
重量 |
39.9g・15.9g・7.9g・3.9g |
直径 |
36.2mm・29.3mm・22.2mm・19.3mm |
額面(ポンド) |
5・2・1・1/2 |
分類 |
地金型金貨・収集型金貨 |
1929年に発生した世界恐慌以前は通貨として利用されており、流通量が多い特徴があるため、地金型金貨としての性質を持ちます。
買取相場は~471,000円。(1917年発行の5ポンド)
しかし、発行年によっては希少価値が認められ収集型金貨として付加価値がある種類も存在し、高価買取される可能性があります。
ブリタニア金貨
表面にはエリザベス2世の横顔、裏面にはイギリスを象徴する「ブリタニア女神」がレリーフされています。
ブリタニア金貨の概要は以下のとおりです。
発行国
|
イギリス
|
発行年
|
1987年~
|
品位
|
K22・K24
|
重量
|
33.9g・16.9g・8.4g・3.3g
|
直径
|
32.7mm・27mm・22mm・16.5mm
|
種類(ポンド)
|
100・50・25・10
|
分類
|
地金型金貨
|
1980年代の金投資ブームの中、人気の高かった南アフリカ共和国が発行するクルーガーランド金貨に対抗するように作られました。
買取相場は~416,500円。(2013年発行の10ポンド)
当初はK22(金の純度:91.67%)でしたが、2013年からK24(金の純度:99.9%以上)で作られるようになったため、発行年によって買取価格が異なります。
メイプルリーフ金貨
エリザベス2世は、世界3大金貨として知られているメイプルリーフ金貨にも描かれています。裏面にはカナダを象徴する植物「カエデ」がレリーフされています。
メイプルリーフ金貨の概要は以下のとおりです。
発行国 |
カナダ |
発行年 |
1979年~ |
品位 |
K24 |
重量 |
31.1g・15.5g・7.7g・3.1g・1.5g |
直径 |
30mm・25mm・10mm・16mm・13.9mm |
種類(カナダドル) |
50・20・10・5・1 |
分類 |
地金型金貨 |
買取相場は~416,500円。(1979年発行の50ドル)
カナダは世界有数の金産出国として有名で、政府が発行するメイプルリーフ金貨は信頼性が高く、流通量が最も多い点が特徴です。
カンガルー金貨
世界3大金貨に数えられるカンガルー金貨の表面には、エリザベス2世の姿がレリーフされています。
オーストラリアが発行する金貨で、裏面には国を象徴する動物「カンガルー」が描かれています。カンガルー金貨の概要は以下のとおりです。
発行国 |
オーストリア |
発行年 |
1986年~ |
品位 |
K24 |
重量 |
31.1g・15.5g・7.7g・3.1g |
直径 |
30mm・25mm・10mm・16mm・13.9mm |
種類(オーストリアドル) |
100・50・25・15 |
分類 |
地金型金貨・収集型金貨 |
買取相場は~420,000円。(1986年発行の100ドル)
地金型金貨として流通していますが、裏面に描かれているカンガルーは、毎年デザインが異なるため、コレクションとしての需要も高い金貨です。
マン島キャット金貨
表面にはエリザベス2世が、裏面には可愛らしい猫の姿が描かれている金貨です。
描かれている猫は毎年異なるデザインで、キャットコインという愛称で親しまれています。マン島キャット金貨の概要は以下のとおりです。
発行国 |
イギリス |
発行年 |
1988~2012年 |
品位 |
K24 |
重量 |
31.1g・15.5g・6.2g・3.1g |
直径 |
32.7mm・30mm・22mm・18mm |
種類(クラウン) |
1~1/25 |
分類 |
地金型金貨・収集型金貨 |
買取相場は~405,000円。(2012年発行の1クラウン)
ペンダントトップとして加工されることも多く、発行終了した2012年以降は、未加工のマン島キャット金貨の希少価値が高まっています。
カナダ野生動物金貨
カナダ王室造幣局が発行する金貨で、表面にはエリザベス2世、裏面には野生動物の姿が描かれています。裏面のデザインは毎年異なるため、コレクターからの需要が高い金貨です。
カナダ野生動物金貨の概要は以下のとおりです。
発行国 |
カナダ |
発行年 |
2011年~ |
品位 |
K24 |
重量 |
31.1g |
直径 |
30mm |
種類(カナダドル) |
200 |
分類 |
収集型金貨 |
買取相場は~405,000円。(2011年発行)
年ごとにデザインが異なるうえに発行枚数は多くないため、希少性が高く収集型金貨として知られています。
ダイアナ妃追悼記念5ポンド金貨
表面にはエリザベス2世が、裏面にはイギリス王室のチャールズ皇太子の前妻であるダイアナ妃がレリーフされている金貨です。
金貨の名前からわかるように、1997年に亡くなったダイアナ妃を追悼するために作られました。ダイアナ妃追悼記念5ポンド金貨の概要は以下のとおりです。
発行国 |
イギリス |
発行年 |
1999年 |
品位 |
K22 |
重量 |
39.94g |
直径 |
38.61mm |
種類(ポンド) |
5 |
分類 |
収集型金貨 |
買取相場は~471,000円。ダイアナ妃の愛と敬意を示すために作られた金貨で、発行されたのはわずか1年のみ。そのため、希少価値の高い収集型金貨として取引されています。
ウナ&ライオン金貨
ウナ&ライオン金貨は、1839年に発行されたヴィクトリア女王の記念硬貨の復刻版として作られました。
ヴィクトリア女王の記念硬貨とは異なり、表面にはエリザベス2世の肖像が、裏面にはウナ(ヴィクトリア女王)とライオンがレリーフされています。
ウナ&ライオン金貨の概要は以下のとおりです。
発行国 |
イギリス |
発行年 |
2019年 |
品位 |
K24 |
重量 |
62.42g・156.3g |
直径 |
40mm・50mm |
種類(ポンド) |
200・500 |
分類 |
収集型金貨 |
買取相場は~811,500円。(2019年発行の200ポンド)
ウナ&ライオン金貨は2種類あり、それぞれ発行枚数が少ないことから希少性が高く、入手が難しい金貨として高値で取引されています。
ピーターラビット25ポンド金貨
世界的に有名なピーターラビットの生みの親である、ビアトリクス・ポターの生誕150年を記念して作られた金貨です。
表面にはエリザベス2世、裏面にはピーターラビットがデザインされています。ピーターラビット25ポンド金貨の概要は以下のとおりです。
発行国 |
イギリス |
発行年 |
2016年 |
品位 |
K24 |
重量 |
7.8g |
直径 |
22mm |
種類(ポンド) |
25 |
分類 |
収集型金貨 |
買取相場は~102,000円。
ピーターラビットのファンは世界中にいるうえに、発行枚数は500枚と少ないことから、プレミア価格で取引される収集型金貨に分類されます。
エリザベス2世即位70周年記念プラチナジュビリー金貨
2022年はエリザベス2世即位70周年を迎えたことを記念して、表面には乗馬するエリザベス2世が、裏面にはロイヤルサイファー(王を意味するモノグラム)が描かれています。
エリザベス2世即位70周年記念プラチナジュビリー金貨の概要は以下のとおりです。
エリザベス2世即位70周年記念プラチナジュビリー金貨の概要
発行国 |
イギリス |
発行年 |
2022年 |
品位 |
K24 |
重量 |
2010g・1005g・156・40 |
直径 |
150mm・100mm・50mm・38mm |
種類(ポンド) |
2000・1000・500・5 |
分類 |
収集型金貨 |
買取相場は~2,031,000円。(2022年発行の500ポンド)
4種類ありますが、いずれも発行枚数が少ないため、希少価値が高く高価買取が期待できます。
1000ポンド金貨
1969~2003年まで飛行した超音速旅客機「コンコルド」の誕生40周年を記念して作られた金貨です。表面にはエリザベス2世、裏面にはコンコルドが描かれています。
1000ポンド金貨の概要は以下のとおりです。
発行国 |
イギリス |
発行年 |
2008年 |
品位 |
K24 |
重量 |
1091g |
直径 |
100mm |
種類(ポンド) |
1000 |
分類 |
地金型金貨 |
買取相場は~13,000,000円。地金型金貨として発行されましたが、2008年に34枚しか作られなかったため、高い希少価値があります。
エリザベス金貨を売る主な方法
エリザベス金貨を売る主な方法は以下のとおりです。
- 銀行
- リサイクルショップ
- フリマサイト・ネットオークション
- 買取専門店
ひとつずつ見てみましょう。
銀行
エリザベス金貨は銀行で換金可能です。しかし、額面どおりの金額でしか換金できないため、多くの場合は買取相場以下の価格しか取引されません。
そのため、金貨を売る際はほかの方法を利用するとよいでしょう。
リサイクルショップ
リサイクルショップでもエリザベス金貨を売却できます。店舗に持っていくだけで買取してくれるため、気軽に利用出来る点がメリットです。
しかし、リサイクルショップには金貨について知見のある鑑定士が在籍していない場合が多く、希少価値の高い金貨は買取相場以下の査定額になる場合があります。
フリマサイト・ネットオークション
自分でフリマサイトやネットオークションに出品する方法もあります。しかし、自分で出品額を決めなくてはいけないため、金の市場相場や金貨の価値を理解しておかなくてはいけません。
出品額を誤れば、買取相場以下の金額で売ることになり損する可能性があります。
買取専門店
適正価格で売るなら買取専門店の利用がおすすめです。買取専門店には、金貨の買取実績が豊富な鑑定士が在籍している場合が多く、希少価値の高いエリザベス金貨を適正に査定できます。
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高く売る3つのポイント
そのままでも高値がつくエリザベス金貨ですが、以下の方法を実践すれば、さらに買取価格が上がる場合があります。
- 付属品を揃える
- 無理なお手入れは避ける
- 金の買取相場が高いときに売る
それぞれ確認してみましょう。
付属品を揃える
エリザベス金貨を購入した際の付属品が揃っていれば、高価買取が期待できます。特にコレクションとして価値がある収集型金貨は付属品の有無が大切です。
証明書・ケース・箱などが手元にあれば、一緒に査定に出しましょう。
無理なお手入れは避ける
収取型金貨など、コレクションとして付加価値のある金貨はきれいな状態ほど高価買取される傾向です。
しかし、無理にお手入れして傷つけば反対に価値を下げかねません。金は金属の中でも柔らかい種類のため、磨いたり雑に扱ったりすれば傷つくおそれがあります。
ケースの中に入っているならそのままにし、ホコリがあるときは柔らかい布で優しく拭き取る程度にとどめましょう。
金の買取相場が高いときに売る
地金型金貨は、金の買取相場と連動しているため、高騰しているタイミングで買取に出せば高価買取が期待できます。
金の買取相場は近年高まってきており、2024年3月は歴史的最高値を更新しました。現在も最高水準を保っているため、今がエリザベス金貨を売る絶好のチャンスといえるでしょう。
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