金仏壇は買取できる?売却までの流れ・相場・業者の選び方を解説
2025年10月27日
「金仏壇って買取できる?」
「どこに頼めば買取してもらえる?」
このような疑問はありませんか。
金仏壇は購入時の価格は高いものの、中古としての需要が少ないため買取価格がつきにくい傾向です。
しかし、付属品を揃えたり、価値を判断できる業者を選んだりすれば、査定額を少しでも高くできる可能性があります。
本記事では、金仏壇の買取相場・売るまでの流れ・高く売るためのコツ・買取業者の探し方を解説します。
<この記事でわかること>
- 金仏壇の買取相場
- 売るまでの流れ
- 高く売るためのコツ
- 買取業者の選び方
金仏壇は買取可能!ただし価格は安い傾向

金仏壇とは、金箔や金粉で装飾された豪華な仏壇を言います。
どの業者でも買取できるとは限らず、断られるケースも少なくありません。
専門的な知識を持つ買取店なら対応できますが、査定額は低めになる傾向があります。
中古市場では再販が難しく、素材としての金箔の価値が中心となるためです。
金箔自体がとても薄く量も少ないため、高額での買取は期待しにくいのが現状です。
ただし、職人が手がけた工芸品や骨董的な価値を持つものは高く評価されることがあります。
また、仏具にも価値がある場合は、仏壇とセットで売れば買取価格が上がる場合もあります。
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「金仏壇」の構造や「唐木仏壇」との違いを解説

仏壇には、大きく分けて金仏壇と唐木仏壇(からきぶつだん)の2種類があります。違いは以下のとおりです。
以降では、2つの仏壇の特徴を解説します。
金仏壇:金箔を貼り付けた構造
金仏壇は、木の土台に漆を塗り、その上から純度98〜99%の金箔を貼り付けて作られた仏壇です。
金箔の厚さは0.0001mmほどしかなく、非常に薄いため、貼り付けには高い技術が必要です。
起源は室町時代で、浄土真宗の蓮如上人(れんにょしょうにん)が「家庭の阿弥陀堂」として広めたといわれています。
その後、山形・新潟・京都などで伝統工芸として発展しました。
唐木仏壇:黒檀・紫檀がメイン
唐木仏壇は、黒檀(こくたん)や紫檀(したん)といった硬くて美しい木材を使って作られる仏壇です。
金具に真鍮が使われる場合が多く、木の質感や木目の美しさを活かした、落ち着いた雰囲気が特徴です。
金仏壇が金箔特有の豪華な美しさを表現するのに対し、唐木仏壇は木目の落ち着いた美しさを重視しています。
臨済宗・曹洞宗などの禅宗系では唐木仏壇が好まれる傾向にあります。
高額で買取されやすい仏壇の特徴

高く買い取られやすい仏壇には、主に以下の3つの特徴があります。
純度の高い金箔を多く使っている場合、素材の価値が高く、査定価格も上がりやすい傾向にあります。
また、富山県の「高岡仏壇」のように、有名な産地や職人によって作られたものも高値での取引が期待できます。
一方で、合板や突板といった一般的な素材で作られた仏壇は、ほとんど値段がつきません。
金仏壇の一般的な買取相場は〜1万円

金仏壇の買取価格は、高額になりにくいのが現状です。おおよその目安は以下のとおりです。
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仏壇の大きさ
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買取相場
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小型(60cm以下)
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1〜5千円
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中型(95cm以下)
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〜5千円
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大型(95cm以上)
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〜1万円
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※大きすぎる仏壇は、買取を断られる場合もあります。
買取価格を決めるポイントは、主に以下の3つです。
この3点に加えて、骨董品としての価値がある場合は高額査定になる場合があり、100万円以上の価値がつくケースもごく稀にあります。
しかし、骨董的な価値を判断できない業者に依頼すると、購入時は高価だった仏壇でも数千円ほどの査定額になる事例は珍しくありません。
※上記の金額はあくまで一般的な相場であり、『買取大吉』での査定額を保証するものではありません。
金仏壇の買取までの流れ

買取までの流れは、以下のとおりです。
それぞれの流れを詳しく見ていきましょう。
①:仏壇の魂抜きをする
金仏壇を売却する前には「魂抜き」と呼ばれる儀式が必要です。
魂抜きは「閉眼供養」とも呼ばれ、仏壇に宿っているとされる仏様の魂を抜くための仏教儀式です。
仏壇を単なる「物」として扱うために必要で、実施しない場合、買取を断られる可能性もあります。
魂抜きは、宗派のお寺に依頼すれば実施可能です。費用(お布施)は5千〜3万円程度で、宗派や地域の慣習によってバラつきがあります。
浄土真宗の場合は教義により魂抜きは不要とされており、代わりに「遷仏法要」という儀式を執り行います。
魂抜きにかかる費用を考慮すると、買取価格よりも出費のほうが大きくなるケースもある点は覚えておきましょう。
②:引き出しの中を確認する
査定に出す前に、引き出しの中などに不要なものや貴重品が残っていないかを確認しましょう。
ご高齢の方は仏壇に重要な書類をしまうケースも多く、確認せずに買取に出してしまうと、のちのちトラブルに発展する可能性があるためです。
ほかにも、買取業者から処分費用として料金を請求される場合もあります。
③:買取業者を探す
金仏壇を売るときは、以下の条件を満たす業者を選ぶのがおすすめです。
適正な価値を判断するためには、金・骨董品・工芸品・仏壇など、さまざまな分野に関する専門知識が必要です。
専門性の高い業者であれば、仏壇の価値を多角的に判断し、適正な価格で買取できる可能性があります。
④:査定を依頼する
買取してもらう業者を決めたら、査定を依頼します。
サイズが大きい場合は、自宅まで来てもらう出張買取を利用するのが一般的です。
もし自分で運べるサイズなら、お店に持ち込んで査定してもらってもかまいません。
出張買取では、出張料が無料の業者がほとんどですが、搬出費用がかかる場合があります。
特に大型の仏壇は、運び出しに人手や専用車両が必要になるため、1〜2万円ほどの費用がかかる場合があります。
ただし、大手の買取業者の中には、搬出費用も無料で対応するところもあるため、依頼する前に確認しておくと安心です。
金仏壇を高く売るための4つのコツ

少しでも高く売るためには、以下の4つを意識しましょう。
- コツ③:複数の業者で相見積もりを取る
- コツ④:価値を判断できる業者に依頼する
ひとつずつ解説します。
コツ①:査定前に掃除や修繕をしない
売却前の掃除や修繕は避けましょう。とても薄い金箔が貼られているため、掃除の仕方を間違えると金箔が剥がれてしまう恐れがあります。
どうしても掃除をしたいときは、やわらかい筆や毛ばたきを使ってホコリを軽く払う程度にとどめましょう。
布で拭く場合も、強くこすらず、そっと触れる程度がおすすめです。
コツ②:仏壇に付属していた仏具を揃える
仏壇に付属していた仏具をできるだけ揃えておきましょう。
すべて揃っていると、再販時の価値が高くなり、査定額が高くなる可能性があります。
具体的な仏具の種類は、以下のとおりです。
場合によっては、仏壇よりも仏具のほうが高値で売れるケースもあります。
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コツ③:複数の業者で相見積もりを取る
少しでも高く売るためには、複数の業者に査定額の相見積もりを取るのがおすすめです。
業者ごとに、得意としている専門分野・査定基準・手数料が異なり、査定額に差が出るケースがあるためです。
ほとんどの買取業者では査定を無料で受け付けているため、最低でも3社以上の業者から見積もりを取り、査定額を比較しましょう。
コツ④:価値を判断できる業者に依頼する
買取価格を上げるためには、金箔や骨董品の価値を判断できる専門知識を持った業者に依頼する必要があります。
一般的なリサイクルショップでは、装飾や産地銘といった細かな価値を見落としてしまう場合があるためです。
また、金箔部分は正しく査定できても、骨董・工芸的価値を判断できないケースもあります。
具体的な買取業者の探し方は、次章で紹介しています。
高価買取につながる金仏壇の買取業者の選び方

売却先を選ぶ際は、以下のポイントに留意しましょう。
それぞれのポイントを見ていきましょう。
金製品の買取実績が豊富か
適正な価格で売却するためには、金製品の買取実績が豊富な業者を選ぶのがポイントです。
買取価格は、使用されている金箔の純度・量・金の相場によって変動します。
金製品の買取に強い業者であれば、金相場の変動に連動した最新の価格で買取可能です。
また、金箔にもさまざまなランクがあり、それぞれの純度を見極めて価格を提示してくれる可能性があります。
骨董品の買取実績が豊富か
骨董品の買取実績が多い業者を選ぶのも大切です。金仏壇の中には、骨董品として価値が高いものもあるためです。
経験のある業者なら、見た目や作りの細かい部分から価値をしっかり判断し、適正な価格で査定してくれます。
また、最近作られた金仏壇でも、有名な職人が手がけたものなら、工芸品として高く買い取ってもらえる場合があります。
仏壇・仏具を売るなら『買取大吉』へおまかせ

『買取大吉』では、仏具だけでなく、さまざまな骨董品の高価買取が可能です。『買取大吉』の特徴は以下のとおりです。
ひとつずつ紹介します。
骨董品の買取実績が豊富

『買取大吉』では、さまざまな種類の骨董品を査定してきた実績があります。
常に最新の市場を調査し、査定時点で最も高いと思われる金額で買取可能です。
また、海外にも取引実績があるため、相場以上の価格で買取できるケースもあります。
お手持ちの骨董品を少しでも高く売りたい方は、気軽に『買取大吉』へご相談ください。
経験豊富な鑑定士が対応
『買取大吉』では、査定経験の豊富な鑑定士が、お持ち込みいただいた品の価値を徹底的にチェックします。
デザイン・素材・作者など、さまざまな面を考慮して査定するため、他社より高く買取できる可能性があります。
他の買取業者で買取価格がつかなかった骨董品をお持ちの方は、気軽に『買取大吉』へご相談ください。
3つの買取方法から選択可能
『買取大吉』では、3つの買取方法から自分の都合に合わせて選択できます。
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買取方法
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特徴
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店頭買取
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・査定の予約は不要
・当日の現金払いが可能
・査定料・キャンセル料が無料
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出張買取
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・自宅で査定可能
・玄関先での査定に対応
・出張料・査定料・キャンセル料が無料
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宅配買取
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・骨董品を送るだけで査定可能
・無料の宅配キットの用意あり
・送料・査定料・キャンセル料は無料
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上記の買取方法に抵抗がある方は、画像を送るだけでおおよその査定額がわかる「LINE査定」もおすすめです。都合のよい方法で、気軽にご相談ください。
【Q&A】金仏壇の買取に関してよくある質問

金仏壇の買取に関してよくある質問をまとめました。
ひとつずつ回答します。
Q.仏壇を売るのは失礼になりませんか?
A.閉眼供養(魂抜き)をすれば、仏壇を売っても失礼にはあたりません。
閉眼供養によって、仏壇は「単なる家具」として扱えるようになるためです。
なお、浄土真宗では「閉眼供養」ではなく「遷座供養」と呼びます。
Q.仏具だけでも売れますか?
A.仏具だけでも買取は可能です。
特に金で作られた仏具は、金そのものに価値があるため、仏壇より高く売れる場合があります。
また、金だけでなく、真鍮で作られた仏具も価値が高いため、買取の対象になります。
【内部リンク】
Q.木製の仏壇でも買取できますか?
A.買取している業者もありますが、基本的に価格はつきません。
木製の仏壇でも、黒檀・紫檀・屋久杉などの高級な木材を使っている場合は、価格がつく可能性もあります。
ただし、処分費用を払って捨てるケースがほとんどです。
★内部リンク:10月執筆記事「仏壇 売れるのか」
まとめ:金仏壇は業者によって買取できるか異なる

金仏壇は、業者によって買取の可否が異なります。
買取できた場合でも、価格は数千円から1万円程度と、比較的安くなる傾向があります。
中古市場での需要が極端に低く、再販しても利益が見込めないためです。
高く売るためには、素材としての価値・骨董品や工芸品としての価値を判断できる業者に依頼する必要があります。
『買取大吉』では、さまざまな骨董品の買取に対応しています。
ご自宅の骨董品を少しでも高く売りたい方は、気軽にご相談ください。