【10/28更新】金の価値がなくなる!?金相場が下がる理由や最適な売りどきを解説
2024年4月21日
「将来的に金の価値がなくなることはある?」
「最近は高騰が続いているけれど、急に下落する事態もありえる?」
金の価値や相場はさまざまな要因によって変動します。
昨今の高騰や、過去の下落したチャートを見て、今後どうなるのか不安に感じている方も多いでしょう。
本記事では、金の価値がなくなる可能性や投資商品として保有するメリット・デメリット・相場が変動する理由について解説します。
金の購入や売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
金の価値がなくなる未来は訪れるのか?
結論、金の価値がなくなる未来は訪れません。
埋蔵量に限りがある「希少性」や、他に変わりがない「非代替性」などの理由によって、価値はゼロにならないと言われています。
ただし、相場の変動によって金の価格が下落する可能性はあります。
金相場は世界情勢や経済状況によって日々上下しているためです。
金相場が変動する理由や、相場が下がっても価値がゼロにならない理由は、以降で解説します。
金の価値がなくならないと言われている理由
金の価値は、以下の理由によって「なくならない」と言われています。
ひとつずつ見ていきましょう。
希少性|埋蔵量に限りがある
埋蔵量が限られている希少性から、金は恒久的に価値が維持されると言われています。
2024年1月の時点で残りの埋蔵量は5〜7万トンと言われており、他の鉱石と違って新たに生成される可能性はほぼありません。
採掘し尽くした場合、リサイクルのみで需要をまかなう必要があります。
近年は、毎年3千トンほどのペースで採掘されているため、数十年後には埋蔵量が底をつきる計算です。
需要に対して埋蔵量に限りがあるため、金の価値は今後もなくならないと言われています。
参考:WORLDGOLDCOUNCIL
美しさ|宝飾品としての需要がある
金にしかない独特の黄金色や輝きも価値を維持し続けると言われる要因です。
古代エジプト時代から数千年に渡り、金は装飾品として高い人気を誇っていました。
現代でも多くのアクセサリーに使用されています。
ジュエリー業界における需要は今後下がる可能性が低いため、「価値がなくならない」と言われています。
性質|普遍性が高く加工しやすい
金が持つ普遍性も、価値が下がらない理由のひとつです。
金は、空気中や水中でも酸化や腐食(サビなど)が発生せず、高熱で加工・溶解しても性質が変わりません。
酸やアルカリなどの化学物質にも反応しにくく、加工がしやすいため、機械製品など幅広い用途で重宝されています。
外的要因に左右されない不変の性質と扱いやすさから、将来も価値が維持されると言われています。
非代替性|人工生成が不可能
人工生成ができない非代替性も、金が価値を保ち続ける要因とされています。
厳密に言うと、理論上は人工的に生成できますが、膨大なコストがかかるため現実的ではありません。
現在、市場に流通している金のすべてが自然界で採取またはリサイクルされたものです。
人工的に作るのが困難な点も、金の価値を保ち、また高めている要因とされています。
投資・資産保全として金を保有するメリット
金は、価値がなくならない特性や以下のメリットが享受できる点から、投資や資産保全として保有する方が多くいます。
それぞれのメリットを見ていきましょう。
価値がゼロになるリスクがない
金は、経済が不安定な状況下でも価値がゼロになりません。
有事の際にも価値を維持し続けられる点が、金を投資・資産保全として所有するメリットです。
一方、株式投資など企業の経営に依存する投資商品は、経営悪化や倒産などで一瞬にして価値が失われます。
金は普遍的な価値を持つため、相場は上下するものの価値がゼロになるリスクはほぼありません。
インフレに強い
実物資産ゆえインフレに強い点も金のメリットです。
インフレとは物やサービスの価格が上がり続け、相対的に貨幣の価値が下がる状況を言います。
貨幣で資産を保有していた場合、インフレ時には実質的に資産が目減りしてしまいます。
一方、金はインフレの局面でも価値が下がりにくく、反対に貨幣の価値が下がるなかで金を求める方が増え、価値が上昇する傾向です。
金が「有事の安全資産」と呼ばれている理由のひとつでもあります。
投資・資産保全として金を保有するデメリット
金は長期的な投資や資産保全として優秀ではあるものの、以下のデメリットも存在します。
ひとつずつ解説します。
利息や配当がない
金は株式・債券・預貯金と異なり利息や配当金といったインカムゲインを生みません。
有事の際でも価値が下がるリスクが少ない特徴に金銭を投じているため、爆発的な資産の増加を期待できない点がデメリットです。
ただし、冒頭で解説した希少性や非代替性などの特性によって、長期的には価値が高まるとされています。
紛失や盗難のリスクがある
銀行や証券口座への預け入れができない実物資産であるため、自宅で保管していた場合は紛失や盗難のリスクが付随します。
金を保有している方は、保管方法に気をつけるか、手数料はかかりますが銀行や貸金庫業者の預かりサービスを利用するのもよいでしょう。
金の価値が下がるタイミング
金の価値はなくなりませんが、以下の状況によって相場が下落する可能性はあります。
相場が下落する理由を見ていきましょう。
世界情勢が安定しているとき
世界情勢が安定しているときは、資産を金に移して保全しようと考える方が減るため、金の相場は下がる傾向にあります。
一方、テロや戦争などにより政治の状況が不安定なときは、リスクヘッジとして金を購入する方が増えるため、相場が上昇します。
米ドルの価格が高くなったとき
米ドルは世界経済に大きく影響を与える貨幣であり、金も例外ではありません。
金は米ドルと逆相関になると言われているため、米ドルが高くなると金相場が下がり、米ドルが下がると金相場が上がる傾向です。
政策で金利が上がったとき
各国の中央銀行が設定する政策金利も金相場に影響を与えます。
政策金利が高くなると他の投資商品へ資金が流通し、金相場は下がる傾向です。
反対に政策金利が低くなれば金市場への資金流通量が増え、金価格は上昇します。
為替相場が円高になったとき
日本国内に限った例ですが、円高になると金を安く輸入できるため国内での流通価格が下落し、相場も連動して下がります。
反対に円安時は国内での金相場が高まる傾向です。近年は歴史的な円安となっているため、売却に適した時期といえるでしょう。
昨今の金相場が高騰している理由
出典:田中貴金属『金価格推移・年次』
2000年以降、金相場は上昇を続け、昨今は最高値を更新し続けています。
理由は、2000年以降に発生した経済的背景によるものです。
特に2020年以降は世界情勢が揺れ動き、金相場が高まりました。
他にも、シリコンバレー銀行の経営破綻、クレディ・スイス銀行の経営危機も金相場に影響を与えています。
金の価値は今後どうなる?短期・長期の予想
将来的な金の価値を正確に言い当てるのは不可能ですが、現在までの傾向からなり行きの予想はできます。
一般的に言われている予想は、以下のとおりです。
ひとつずつ見ていきましょう。
短期予想|高騰・暴落どちらのリスクもある
金相場は世界情勢を含めたさまざまな要因が絡み合って変動するため、短期的には、高騰・暴落どちらのリスクもあると言われています。
ただし、ロシア・ウクライナ情勢や米中関係などが長引いている点から、今後さらなる暴落は考えにくいという意見が有力です。
とはいえあくまで予想であるため、確実ではありません。
金相場に影響を与える要因を理解し、世界情勢や市場動向に注目しておくのが大切です。
長期予想|2倍・3倍になる可能性はある
金相場は長期的に上昇し、タイミングによっては現在の2~3倍になる可能性があります。
理由は上述したとおり「埋蔵量に限りがある・宝飾品や工業製品として需要がある・他に変えられない鉱物である」などの特性を持っているためです。
需要はなくならないが埋蔵量は減少していくため、長期的には価値が上がると言われています。
金の価格については以下の記事でも紹介しているため、ぜひご覧ください。
金の最適な売りどき
2024年は過去最高額の1グラムあたり14,000円台を叩き出しており、金を売るには絶好のタイミングと言えます。
「もう少し保有しておけばさらに高くなるのでは?」と欲が出るかもしれませんが、金相場は短期的に見ると高騰・下落どちらのリスクもあります。
今後も上がり続けると断言できないため、売るなら今がベストと言えます。
プラチナも価値が上昇している
金価格の高騰が話題になりがちですが、プラチナも価値が上昇しています。
プラチナは、2000年初めは2000円台で取引されていましたが、金同様に2020年に生じたコロナウイルスの流行により価値は年々上昇しているのです。
2024年は5,000円台で取引されています。金と比べると上昇率は低い傾向ですが、プラチナも価値が上がっているため、今が売り時と言えるのです。
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まとめ:金の価値がなくなる未来は考えにくい
金は、希少性・装飾としての美しさ・普遍性・非代替性などの要素によって、価値はなくならないとされています。
しかし、金を取引するための相場は世界情勢によって変動するため、下がる可能性はあります。
投資として金の保有を検討しているのであれば、金相場が変動する理由を理解し、長期的な見通しを立てるのが大切です。
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